ドイツの大学・大学院における科目登録と時間割(Stundenplan)

ドイツの大学・大学院では、日本の大学と同じように、時間割を作成する必要があります。ただ、日本の大学と異なって、語学コースのようなものも、時間割のためのオリエンテーションもないので、自力で卒業までに必要な単位を計算し、時間割を組み立てていく必要があります。

今回は、その「ドイツの時間割」についてまとめていきます。

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ドイツの大学の時間割(Stundenplan)を考える

まず、ドイツの時間割を決めるにあたり、最初に考えなくてはいけないのが「卒業までに必要な単位」です。ドイツの大学では、多くの場合、必修科目、選択科目、自由科目などに分かれており、特に必修科目を落とすと苦しい戦いになります。

私の大学では、必修科目は、5つあるうちの4つの講義を受講し、試験にパスする必要があり、それを満たせないと卒業ができません。一回の試験につき、受験できるのは3回までなので、5つある授業のうち、2つ落としたら、卒業ができなくなる仕組みです。

さて、このシステムをどうとらえるかは個人次第です。私は、後から必修科目のことを考えたくなかったので、最初の2学期ですべての必修科目を選択する作戦に出ました。ただし、日本人が最初の学期からいい点が取れるわけもなく、結局私の通知表の中で今でも「悪い」成績がつけられたまま残っています。

ですので、この必修科目に関しては、ドイツ語に慣れてきた、2学期目、3学期目あたりで受講する、とういう作戦もあり、人それぞれかと思います。

続いて、一学期にとれる授業のコマ数を考えることになりますが、これは、別に時間割が重複しない限り、理論的にはいくらでも取ることが可能です。例えば、私の大学では卒業までに必要な単位は120CPで、一つの講義につきもらえるのが6CPですので、4セメスターで卒業するには一学期につき5つの講義をとることになります。

また、ドイツの大学生向けのインターネットサイトによると、一週間の受講の時間数は、20~22時間を目安にするとよい、とのことです。つまり、一日当たり4時間程度、ということでしょうか。

Ein Richtwert sind 20 bis 22 Semesterwochenstunden. Eine Semesterwochenstunde (SWS) beschreibt den zeitlichen Umfang einer Veranstaltung an der Uni. Ist eine Lehrveranstaltung mit einem Umfang von 2 Semesterwochenstunden angegeben, findet sie jede Woche 2 Stunden statt.

「一つの目安となるのが、一週間当たりの授業時間20~22時間である。一週間に2時間分おこなわれる授業を一つ履修すれば、それは2時間分のSemesterwochenstunden(一週間当たりの授業時間)にカウントされる」

また、大学にもよると思いますが、私の大学ではオーバーラップしても問題ありません。というのも、ドイツの大学では別に出席をとりませんので、友達に頼んでノートさえ貸してもらえるのであれば、その期間ずっとインターンしてようが、他の授業にでていようが問題ないのです。試験さえパスすれば。

ただ、問題となるのがセミナーです。セミナーの場合、プレゼンの日や、最初のキックオフミーティングの日にはその場所に居合わせる必要がありますので、他のセミナーとオーバーラップすると単位がもらえなくなります。

交渉次第では、割と柔軟に対応してくれることもありますので(海外に留学している生徒に対し、Skypeでの出席を認める、としていたセミナーもありました)、物は試しで相談してみましょう。

最後に、科目登録をしておかないと、授業で使う資料がダウンロードできなかったり、試験に申し込めなかったりしますので、セメスターが始まったら必ずオンラインで科目登録をしておきましょう。科目登録のためのパスワードが最初の授業で配られることもあるので、最初の授業には必ず参加しておく必要があります。