安い交通手段!ドイツで車に同乗する(Mitfahrgelegenheit)

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確かに、ドイツ国内には多くの名所があり、旅行すると楽しいのですが、ドイツ国内を列車で旅行する際には、割とコストがかかります。今回は、交通費を浮かせるための方法の一つ『Mitfahrgelegenheit』についてまとめていきたいと思います。

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ドイツで一緒に旅をする

日本で、東京から大阪まで旅行するときのことを考えてみましょう。飛行機を使う、長距離バスを使う、新幹線を使う、青春十八キップを使う、など、様々な方法が考えられると思いますが、あまり『ヒッチハイク』を思いつく人はいないと思います(いるかもしれませんが)。

この『Mitfahrgelegenheit』は、平たく言えばヒッチハイクの延長線上にあるもので、インターネット上でどこどこまで行きたい人が、どこどこまで行く人の車に乗っけてもらい、お互いにガソリン代などを割り勘するようなイメージです。

Mitfahrgelegenheit (MFG) nennt man eine organisierte Mitnahme von Mitreisenden im eigenen Auto, teilweise auch mit der Bahn bei Reisen, die für mehrere Personen billiger werden.(ドイツ版wikipediaより引用)

『Mitfahrgelegenheit(直訳:同乗のチャンス)は、車や電車など一緒に旅をすることで一人当たりの費用を安く浮かせるための整備されたシステムの総称である。』

メリット1. コストが安い

まず、このシステムの特徴として、コストの安さが挙げられます。試しに、ベルリンからデュッセルドルフまで行く際の比較を、長距離バス、列車、同乗車(MFG)、でしてみたいと思います。ただし、迂回したりすると安くなるので、全部同じ所要時間に統一します。

長距離バスの相場が30~40€、MFGの相場が25~35€、列車だと最低でも43€かかる計算になりますので、長距離バスよりは若干お得、くらいの相場観だと思います。あとは、MFGのほうは割と高速でかっ飛ばしてくれますし、余計な寄り道はあまりしませんので、長距離バスよりも早く着くと思います。

メリット2. 知らない人と仲良くなれる

列車やバスで片道3時間くらいかかる街に私は友人を訪ねに行くことがあるのですが、その時に一人で行くと道中は暇です。MFGですと、基本的に人と話すことが好きなドライバーが同乗者を募るので、助手席に乗っておしゃべりしながら目的地を目指すことが可能です。

ただし、それが嫌な人がいるかもしれませんし、ドイツ人の中にも知らない人の車に乗るのは好きじゃない、と、MFGを嫌がる人がいるのもまた事実です。正味、乗ってみるまでどんな人が来るのかわからないので、怖いところはあります。

MFGの探し方

探し方は簡単で、このサイトを用います。

Mitfahrgelegenheit登録画面

Mitfahrgelegenheit登録画面

https://www.blablacar.de/

一応、現在ドイツで一番有名なのがこのサイトのようですし、みなこれを使っています。

Für 14 Euro von Berlin nach Hamburg, auch spontan – BlaBlaCar macht’s möglich! Mitfahrgelegenheiten sind gegenüber Zug und Fernbus oft auch die günstigere, schnellere und sozialere Art des Reisens

『BlaBlaCarなら、たった14ユーロでベルリンからハンブルグまで行くことが可能です!列車や長距離バスに比べて、高確率で安く、早く、そして実に社会的に目的地まで到着することのできるやり方なのです。』

さて、スタート画面に『Von』『Nach』『Datum』とありますので、それぞれ『出発地』『目的地』『日付』を選択します。今回は、下記のように『ベルリン』から『デュッセルドルフ』まで『2015年12月26日』に旅行するような形で検索してみます(ちなみに、ドイツの暦は日本と読み方が逆で、左から『日、月、年』です。)

行先入力

行先入力

これで『Finden』をクリックすると、ずらっとオファーが出てきます。ここで注意したいのが、最終目的地が『デュッセルドルフ』の人と、ただの経由地である人がいるところです。できれば、最終目的地がデュッセルドルフになっている人の方が、降ろしてもらうときに場所を指定しやすいので、おススメです。この写真の中ですと、25ユーロでオファーを出している人の車がよさそうです。

様々なオファー

様々なオファー

また、顔写真の下にいくつかアイコンが付いています。禁煙、ペット不可、車内音楽推奨、あと、一番下の男のアイコンは『おしゃべり大好き』と書かれています。

試しに、この真ん中の人の詳細を見てみましょう。クリスマスのためにデュッセルドルフからベルリンに23日に行き、26日に再びデュッセルドルフに帰るプランのようです。紹介分を見ると、時間にルーズな人は嫌だよ、ともとれます。

BlaBlaCarプロフィール

BlaBlaCarプロフィール

もし、これでよければ右側の黄色いアイコン『Fahrer Kontaktieren』をクリックします。ここから、フェイスブックか、メールアドレスかでBlablacarにプロフィール登録ができますので、あとの詳細の段取りは電話番号などを交換し、what’s up(ドイツ版のLINE)などでやり取りするのが望ましいです。

確認事項と当日の流れ

まず、詳細をやり取りする段階で、簡単な自己紹介と、値段の確認、降りる場所の確認、手荷物の許容量などをしましょう。例えば、降りる場所が多少遠かったりすると、1~2€の上乗せがあったりするかもしれません(その辺はすごくフレキシブルです)。

あとは、当日の待ち合わせ場所、車の形状とナンバー、色なども合わせて確認しておくと、待ち合わせがしやすいです。こちらが日本人なので、向こうからは割と見つけてもらいやすいですが、念のため、相手の情報も知っておくと良いです。

当日は、向こうから声をかけてきてくれるときもありますし、待ち合わせ場所が広すぎると、電話をして、ようやく会える場合もあります。ドイツ人はまだましですが、基本ヨーロッパ人は時間にルーズなので、10分15分くらい遅れて来る人もざらにいます。それと、長丁場になるときは、乗車前に飲み物の用意をしておくと良いでしょう。

乗るとき、助手席か、後部座席か、音楽をかけるか、などは人それぞれです。助手席の方が話が盛り上がったときに楽しいですが、盛り上がらないときついときもあります。また、同乗者は一人とは限らず、複数人、赤の他人と同乗することも少なくありません。

途中で休憩をはさむか、などもすべてドライバー次第ですが、バスと違って、同乗者が少ないので、多少の融通は聞かせてくれるはずです。あとは、基本的には人と旅行するのが好きな人が同乗者を募集していますので、会話の難易度はそこまで高くなく、積極的に話しかけても大丈夫な雰囲気を醸していることが多いです。

金銭の支払いは、私はいつも最後ですが、途中で降りる人がいたら、そのついでに一緒に払ったりもします。おつりが出ないように、あらかじめぴったりの額を用意しておくとスムーズです。

私は幸いにも、今まで揉めたり変なドライバーにあたったケースはありませんが、中には変な人もいるようです。あくまで、数ある交通手段の一つとして活用しましょう。