いわゆるファーストフード(正しくはファストフードですが、ファーストフードで定着しているのでそう書かせていただきます)という物です。日本でもあまり安かろう悪かろうと評判がよろしくありませんが、小腹がすいた時などには重宝しますし、なによりスピーディですので、簡単に済ませたい場合などにもよいでしょう。
世のお母さんなどは、やはりファーストフードを食べてほしくないようですが、子供たちは学校の帰りなどにホットドックやハンバーガーを食べて帰って来る、というのが社会問題のようです。この辺の事情はどこの国でも同じようですね。
と、いうわけで今回は、ドイツのファーストフード事情についてまとめていきます。
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ドイツのファーストフード
ドイツ語でもファーストフードは『das Fastfood』です。これは英語から由来した言葉ですが、今では一般的に使われています。
以前アメリカかどこかの映画で『スーパーサイズミー』というファーストフードだけを食べ続けたらどうなるか、という恐ろしい企画をしたものがありましたが、やはり体にはそんなによろしくないようです。
Praktisch alle Fast-Food-Kunden wissen heute, dass die goldbraun frittierten Kartoffeln fettig und kalorienreich sind. Dennoch bilden sich bei den großen Ketten mittags Schlangen an den Schaltern.
『実際には、多くのファーストフード顧客が、こてこてのフライドポテトは脂っぽく、高カロリーなことを知っているが、にもかかわらず平日の昼になるとやはりチェーン店には長蛇の列ができるのだ』
難しいところですが、タバコしかりアイスクリームしかり、体に悪いこと=顧客の需要を満たさない、というわけではないので、やはりこういった事態も起こり得るでしょう。
ただ、個人的な偏見で、まったく根拠はありませんが、ドイツのファーストフードはこういった風当たりの強いせいか、なんとなく日本やアメリカのものよりは、少しだけ健康によい気がします。
ケバブにしろ、ハンバーガーにしろ、日本の脂でべっとりのものよりかは、野菜も使っていますし、パンも美味しいので、過剰に食べなければ普通に楽しめる味だと思います。
以下、ドイツで食べられるファーストフードの種類を列挙していきます。
ドイツのファーストフードの種類
そもそも『ファーストフード』の定義が私にはよくわかりませんが、大量生産で素早く食べられるもののことでしょうか。
日本のフレッシュネスバーガーなどは中々時間もかかっているので果たしてファーストフードと呼べるのかわかりませんが、とりあえずハンバーガーやスナック関係は全てこの部類なのでしょう。
というわけで、ドイツで代表的なものですと以下のようなものが該当すると思います。
- ケバブ屋
- パン・サンドイッチ
- ハンバーガー
- ホットドック(カレーホットドック)
1.ケバブ屋
ドイツは移民大国で、2世まで含めると特に人口の10~20%は移民によって占められていると言われています。その中でもっとも多い割合をしめているのが『トルコ人』で、もともとはドイツで炭鉱が盛んだった時期に数多くのトルコ人が出稼ぎにきたそうです。
またこのときに、トルコ人などの外国人労働者の受け入れを行いました(今でも、この地域にはたくさんのトルコ人がいます)。
参照元:暗い炭鉱 | 僕のドイツ留学
そのせいもあって、親戚を頼ってドイツに移住してくるトルコ人も多く、現在は、ベルリンのケバブ屋の数はトルコ国内のケバブ屋よりも多い、と言われているほどです。
ケバブ屋と書きましたが、別にケバブ以外のものも売っている場合が多いです。もちろん普通の定食なども行っていまが『ケバブ』はドイツ人にとってはファーストフードの仲間のようです。
ちなみに、ケバブはドイツ語では『Donner Tasch』と言います(ケバブでもおそらく通じますが)。だいたいこれくらいの大きさで3~4ユーロ(4~500円)が相場です。
写真では少し分かりにくいのですが、ボリュームがかなりあり、肉はチキンかビーフか選べるような形式です。
ヨーグルトのようなクリームと、あとは玉ねぎやら野菜やらが入っているので、口を大きく開けないとこぼれてしまうのが欠点ですが、手軽にお腹を満たすには最適なファーストフードの一つと言ってよいでしょう。
2.パン・サンドイッチ
サンドイッチではSUBWAYが、あとは『back werk』や『Nordsee』といったパン屋がこうしたファーストフードの主たるものでしょう。また、駅などにもこうしたパンコーナーは必ず設けられており、列車に乗る前などによく乗客が買い占めています。
おそらく注文から手元にくるまでが一番早く簡単なファーストフードですので、よく昼間はパンで済ませることも多いのですが、やはりドイツ人に言わせるとこれはそんなに体によくないそうで、おそらく栄養も偏りがちです。
SUBWAYに関しては日本と使い勝手が同じなので省略します。パン屋も、トレーを以て好きなパンをチョイスする感じですので、そんなに難易度が高いわけではありません。
大体席が併設されていて、そこで食べることもできますが、持ち帰ることも当然可能です。価格帯は2~3ユーロといったところで、お腹いっぱい食べようとすると少しコストパフォーマンスが悪いかも知れません。
3.ハンバーガー
マクドナルドか、バーガーキングがこちらでは主流です。どちらもアメリカ資本ですが、ドイツでは大体どの都市にもあります。
2014年10月現在、マクドナルドでは、チーズバーガーが約1.2ユーロ(150円くらい)、ビックマックが約3.7ユーロ(500円くらい)です。
ハンバーガーは中々食べないので手持ちの写真が無いのですが、下記サイトでおおよそのメニューのイメージがつかめると思います(実物と写真は大体いつも違うものですが笑)
もしかしたら勘違いかもしれませんが、日本のものよりパン生地が美味しい気がします。同じものだったら恥ずかしいので断言はしませんが、なんとなくです。
4.ホットドック(カレーソーセージ)
ドイツ名物ソーセージをパンの中にはさんだ、ホットドックもドイツでは人気のファーストフードの一つです。普通に店舗を構えているような店もあれば、以下の写真のように路上で売っているようなところもあります。
価格は大体2~4ユーロで、カレー味のものであったり、フライドポテトをつけると少し値段があがる仕組みです。また、町でフェスティバルなどがおこなわれる際なども、こうしたホットドックの出店はわりと出没しますので、食べる機会は多いかと思います。
また、パン抜きの、ソーセージを輪切りにしてカレーソースをかけたという謎のジャンクフードもドイツではしばしば見かけます(Currywurst)。味が濃いので単体ではあんまり食べたくありませんが、外でビールを飲む際のおつまみなどには都合よいかも知れません。
ドイツに来た日本人の多くが口をそろえて言う言葉が『太った!』です。美味しいビールの影響もあるのでしょうが、やはり手軽なファーストフードが一つの原因と考えてもよいかもしれません。
日本ではよくダイエットの際にカロリー表示などを気にされる人がいると思いますが、ドイツではカロリーだけでなくよく脂肪(Fett)を気にします。
Übrigens: Der Kalorienbedarf pro Tag für einen Mann, der körperlich nicht hart arbeitet, liegt zwischen 1900 und 2600 Kilokalorien (kcal), bei einer Frau dagegen nur bei 1700 bis 2200.
『さて、そこまで体を動かさない、一般的な成人男性に必要とされているカロリーは一日当たり1900から2600カロリーとされ、女性では1700から2200カロリーとされている』
もっとも、これは体の大きなドイツ人だけでなく、日本人でもこれくらいの範囲が基本とされているようで、この中間あたりを目途に摂取を行っていれば問題ないようです。
また、脂肪(Fett)に関しては、一日当たり男性で90g、女性で70gが摂取してよい限界だそうで、これも日本人ならばそれよりも低く見積もっておく方がよいでしょう。
で、例えばファーストフードの王道、フライドポテトではいくらくらいのカロリーと脂質が含まれているのかというと、カロリー330klに対し、脂肪は45gと書かれています。
また、マックのビックマックはカロリー500klに対し、脂肪は26gと書かれており、一回当たりの食事量にしてみれば脂質分は多く含まれてるといってよいでしょう。
また、ケバブやホットドックなども、大きさの割には脂肪分が高い食事として有名ですので、やはりちゃんとした体格を保って日本に帰るためには、きちんとした食生活を心がけなければいけないようです。