海外旅行ビギナーのための海外旅行準備:現地での病気と予防接種

海外旅行の準備にとって大切なのは、行く先の国に合わせた準備をしなくてはいけないところです。今回は、行く先によって異なる準備段階での病気に対する心構えや情報などについてまとめていきます。

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海外旅行に行くにあたって:予防接種と治安対策

まず、私が海外旅行に行く際に心がけているのが「無事に帰ってくる」ことです。楽しむこと、現地で友人を作ること、思い出をたくさん作ること、などももちろん重要ですが、死んだり事故にあったりしてしまっては元もこもありません。

ですので、準備段階で重要になってくる次のステップは、治安に関する情報収集をし、病気やけがに備えることです。海外旅行保険も大事ですが、保険は事故や病気に「遭遇した/罹った」際に備えるもので、予防するものではありません。

理想を言えば、病気にかからないようにすることが一番で、そのための一つの手段として、予防接種が挙げられます。

予防接種は必要か

厚生労働省のホームページを見ると、海外旅行にあたり推奨される予防接種の一覧を見ることができます。

http://www.forth.go.jp/useful/vaccination.html

他にも、医療機関によってはダニ媒介性脳炎に対するワクチンなども勧めてきますので、ここに乗せられている情報がすべてではありません。

問題は、これらの予防接種を必ずしも受ける必要があるのか、ということです。というのも、ここに書かれているようなワクチンの接種はかなり高額です。医療機関や、種類にもよりますが、一回の注射で5000円~10,000円もざらです。さらにものによっては何回か注射する必要があります。

仮に、現地の会社や学校に行くことになっていて、その条件として予防接種を課しているようなケースであればやむをえませんが、果たして個人の海外旅行で、どこまで注意すべきなのか、というのは甚だ判断の難しいところです。仮に全部の推奨されている予防接種を受けようものなら、10万円では収まりません。

これは私の判断ですが、基本的に、ドイツを含む西欧への旅行の場合、予防接種の必要はさほどないかと思います。というのも、狂犬病、破傷風など命に係わる病気のほとんどは、途上国で起こり得る病気で、ドイツのような先進国では滅多におこらないからです(ゼロではありません)。

対して、タイやベトナム、フィリピンのようなアジアの発展途上国へ行く場合、A型肝炎、破傷風、狂犬病の予防接種は受けておいたほうがよい場合もあります。A型肝炎はともかく、狂犬病は発病したら「100%」死ぬ病気ですので、万全を尽くしておくにこしたことはありません。

ただ、問題点は、狂犬病の場合、予防接種を受けていようがいまいが、どっちみち犬に嚙まれたら暴露後接種という予防接種を再度受ける必要があるということです。その際、予防接種を受けておけば、多少時間の余裕が持てるという話ですので。

なので、私の結論としては、先進国への渡航の場合、基本的に予防接種は不要。途上国への渡航の場合、できれば破傷風、狂犬病、A型肝炎あたりは受けておくことが望ましい、です。

また、予防接種を受けるにあたって、医療機関によってかなり金額が異なる点も覚えておいてください。こんなに違うの!?というくらい違うこともあります。特に値段が違うから質的に劣る、というわけでもなく、同じワクチンなのに安い、高い、ということもあり、理由はよく分かりません。

予防接種にあたっては、医療機関に予約が必要な場合が多く、また、ワクチンによっては2~3回接種する必要があります。この2~3回接種する場合、それぞれ1ヵ月くらい間をあけなければならないケースもありますので、予防接種に関しても、3ヵ月くらい前から余裕をもって行っておいたほうが良いでしょう。

また、医療機関で予防接種をすると、予防接種手帳がもらえます。これは、狂犬病のように、事前に予防接種をおこなっているかどうかで治療の措置が異なるような場合にかなり重要な情報になりますので、必ずパスポートと一緒に海外に持参するようにしましょう。

現地の危険情報を収集する

地球の歩き方などにも、現地での犯罪被害集のようなものが乗っていますが、外務省のホームページでも具体的にどのようなことにちゅういしなくてはいけないのか、を閲覧することが可能です。

http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=165

例えば、これはドイツにおける犯罪被害の実例ですが、すり、置き引き、偽警官、車上荒らしや、あるいはデモや暴動に巻き込まれることに注意しましょう、というのがドイツにおける治安上の注意点です。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/europe/germany.html

また、同じように外務省データで衛生・医療事情も閲覧することが可能です。これもドイツを例にとりますが、ここではドイツでは水道水が飲めること、かかりやすい病気はないがダニ脳炎に気を付ける必要があること、などが述べられています。

あとは、同じページ内に現地の病院、医療機関にかかるやり方、現地で医師に症状を伝えるための簡単なドイツ語なども載っていますので、参考になります。

海外旅行保険に関して

どんな場合でも、海外旅行保険には入っておくことを強くお勧めします。今回のテーマではないので詳しくは割愛しますが、海外で病気・けがなどをこうむった場合、国によっては治療費が支払える手段がないと、診察を断られる可能性もあります。

携行品損害や、遅延損害など、命に別条のないオプションはともかく、病気・けがに関する海外旅行保険は必ず加入しておきましょう。