ドイツの列車ルールは厳格です。間違ったチケットで乗ってしまったら、罰金を支払わなくてはなりません。その際に、旅行客だから、とかルールを知らなかったから、という言い訳は基本的に通用しません。
しかし、ちゃんとルールを守って使う分には、ドイツの列車は非常に使いやすく、有用です。今回は、オンラインでチケットを予約する際のコツをまとめていきたいと思います。
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オンラインでドイツのチケットを予約する
パソコンから予約するパターンと、携帯のアプリから予約するパターンと、2通りあります。パソコンで予約すると、予約後、登録したメールアドレスにチケットが送られてきて、それを印刷できる形になります。
携帯のアプリで予約すると、携帯にチケットのバーコードが保存され、それを(オフラインで)チケットを確認しに来た駅員に見せるだけで済みます。個人的には、携帯アプリを用いた予約のほうが好きですが、今回はパソコン画面で予約する方法をまとめていきたいと思います(基本的な動作は同じです)。
ステップ1:出発地と目的地と出発(到着)時間の入力
まずは、ステップ1です。出発地と目的地を決めなくてはいけません。ちなみに、そもそも、本当にこのルートは列車で行くべきなのか、と迷ったら、以下のような比較サイトで、飛行機、乗り合い車、高速バスなどの所要時間、コストを比較したほうがいいでしょう。場合によっては、飛行機のほうが列車よりも安く早い場合がありますので。
こうした比較サイトを活用し、実際に「列車で行こう」ということが決まったら、今度はDB(ドイツの列車会社)の画面に出発地、目的地と、大体の時間帯を入力します。
今回は、ハンブルグの中央駅から、デュッセルドルフ郊外のDüsseldorf-Benrathまで、列車で行くルートを検討してみたいと思います。
ちなみに、その下の「1 Reisender」とは、旅行者の人数のことで、Erwachsenerとは大人料金かどうか(15歳以上)を問われています、BahnCardとは、3ヵ月や年間で費用を払えば割引が適用されるチケットのことで、詳しくは下記の記事を参照してください。
そうすると、以下のようにたくさん検索結果が出てきます。この中から、最適そうな列車を選択する必要があります。
Zeitとは、見ての通り出発・到着時刻です。Dauerは所要時間、Umstは乗り換え数です。Produkteとは、どのような種類の列車を利用するのか、ということです。
ここでいうREとは、Regional Expressの略称で、日本でいうところの地方快速的なものです。ですので、時間もかかりますし、席にはコンセントなどが設置されていません(4人掛け席には設置されていることもあり)。席は、2人がけで仕切られているものが多いです。
S-Bahnとは、StadtBahnの略称で、町中を運航している列車です。席は、4人掛け(向かい合った形式)で、コンセントなどはありません。
ICEとは、Inter City Expressの略称で、日本で言うところの新幹線や特急的なものだと思っておきましょう。 席にはコンセントが設置され、食堂車も用意されています。IC(Inter City)と基本的には同じ仕様なのですが、ICとはICEの旧式のようで、それゆえ、速度の面ではICEのほうが速く、また、Wi-Fiが使えるなどのメリットがあります。
基本的にICのほうが安く、ICEのほうが高くなっていますが、快適なのはICEのほうです。ここで、どの列車を選びたいのか決めましょう。ちなみに、ドイツの大学生に支給されるセメスターチケットが利用可能なのは、RE(RB)のほうだけです。
ステップ2:チケットの種類を選択する
ここでどの列車にするか選択したら、右側の赤い「Zur Angebotsauswahl」をクリックします。
そうするとここで「Sparpreis」にするか、「Flexpreis」にするかを選択できます。ここでいう「Sparpreis」と「Flexpreis」とは、その列車(つまり、チケットに書かれた時間の列車)のみ利用可能か、その列車以外(どの時間帯の列車)も利用可能か、ということです。つまり、後者の場合、列車を一つ乗り過ごしても、次の列車に乗ることが可能ですが、当然、前者のものよりもコストがかかります。
また、Flexpreisの場合、一日前まで全額払い戻しが可能、それを過ぎても19ユーロで変更可能ですですが、Sparpreisの場合、一日前の払い戻しやチケット変更には19ユーロ必要で、それを過ぎると一切払い戻しがありません。
基本的に、自分の性格などを勘案して、乗り過ごし、寝過ごしなどの可能性が少ないと思えば、前者の「Sparpreis」のほうを選択しておいたほうがいいのですが、中には、不可抗力で遅れてしまう、ということもあります。
さて、ここでちょっと、乗り換え所要時間に注目してみてください。「ドルトムント駅(Dortmunt)」での乗り換え時間がわずか「12」分です。そして、ご存知の通り、ドイツの列車は雨や雪や大風などの影響でよく遅れます、ここでいう「12」分は、私の感覚では10%くらい、間に合わない可能性があります。
ただ、DBの規定として、ここでいう「Sparpreis」が適用されるのは、IC(ICE)のみで、REやRBには適用されない、というところを押さえておきましょう。つまり、仮にICEが遅れて、次のRE(RB)に間に合わなくても、その次の列車を使っても問題ない、ということです。
また、この同じ画面で、ファーストクラスか、セカンドクラスかを選択することが可能です。
ステップ3:チケット取得手段の選択
ここでは、チケットをどのように取得するのか選択することが可能です。上から順に、PDFで取得、Appで取得、チケット郵送、が選べ、チケット郵送だけ有料です。
私は、Appが一番便利だと思うのですが、例えば、国境を越えての旅行などの場合、郵送形式でしかチケットが取得できないケースもあります。ただし、国内の場合郵送に3営業日、国外の場合郵送に8営業日かかりますので注意しましょう。
また、同じ画面内で、指定席を取得するかどうか選べます。混んでいる時間帯や休日などは、割と座れないことも少なくありませんので、必ず座りたい場合はここで指定席を取得しておくことをお勧めします。
ステップ4:支払い
最後に、支払いです。振り込みでもクレジットカード払いでも可能で、支払いが終わればチケットが送られてきます。
慣れてしまえば簡単なのですが、最初のうちは誰かに見てもらって、間違ってないかを確認してもらったほうがいいかと思います。また、携帯アプリで情報を登録しておけば、すぐにチケット購入でき、かつチケットも携帯内に保存されますので、無くす心配がなくおススメです。
参照記事:ICとICEの違い(ドイツ語)