近くて魅力的な国:チェコとプラハの町並みと旅行へ

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以前も紹介したとおり、ドイツはヨーロッパの真ん中に位置しているので、隣国へのアクセスが非常に容易です。今回は、ポーランドに続いてチェコへの旅行をまとめていきたいと思います。

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ドイツの隣国:チェコ

ドイツのすぐ東に位置する人口1000万人程度の小国です。経済規模的に、チェコの一人当たりGDP、賃金水準はドイツの半分くらいですので、ドイツの多くの企業が生産拠点をかつてチェコに作ったこともあり、中には割とドイツ語の通じる人も多いですし、ドイツ人旅行客も多いです(日本から見た台湾的な立ち位置かと)。英語は大体のレストラン、カフェ、タクシーなどで通用しますが、一部ローカルの人々は通じません。

通貨はユーロではなく、チェココルナという独自通貨を使い続けており、旅行する際には両替が必要になります。プラハ街中の多くの両替所で両替することができますが、正規の両替所で両替するとコミッションが3割近く取られるので、両替には気を付けましょう。

物価水準は、それゆえ国全体で見ればドイツよりは安いのですが、プラハはいかんせん世界中から大勢の旅行客が集まる都市ですし、中央に行けば行くほどそれだけカフェもレストランも物価は高く、ドイツ国内と比べても大差ないです(カフェ2~3ユーロ、ビール1~2ユーロ程度)。

治安は、東欧の中では(少なくともプラハは)良い方ですが、それでもドイツと比べると荒々しいですし、夜中は特に注意が必要です。街中の交通網は発達しており、トラムを利用すれば郊外まで行けますし、ホテルもそのため、郊外の安いところを予約したほうが経済的です。

人種的には、歴史的な経緯から、ゲルマン系とスラブ系の混ざった感じの人が多いです(ドイツ人に比べると小柄です)。チェコの歴史はとても複雑で(日本の歴史は、常に日本なので非常に楽ですが)、あっちに統治されたりこっちで独立したり、あっちの民族が根付いたりと、形容が難しいです。人種的にはスラブ系(ロシアの方の人々)のようですが、11世紀以降ドイツ人の移住が進み、近代でも、オーストリア=ハンガリー二重帝国の一員であり、かつ戦中期はナチドイツの進駐を受けて保護領地化されたりと、ドイツの影響もかなり大きいです。

ドイツからのアクセスとプラハの見所

ドイツからアクセスするには、電車、バス、飛行機などがあります。ドイツと一概に言っても広いので、西ドイツから出発するのか東ドイツから出発するのかで所要時間は随分変わってきます。

例えば、チェコ国境に近いドレスデンからであればバスや自動車で3時間くらいで着きますが、西ドイツのフランスに近いところから出発すると、7~8時間以上かかるところもあります。特に、ドイツの長距離バスはいろんな町で人を乗せたり降ろしたりと非常にゆっくりなペースですので、そんなに時間をかけたくない人は飛行機や列車を使う必要があります。

というわけで、プラハへの交通費も居住地によって全く異なりますが、平日の安いバスプランで行けば、往復で一人当たり西ドイツからですと20€~30€くらいだったと思います。チェコは同じシェンゲン協定国内ですので、ビザは不要ですし、陸路で移動しても特段国境のようなものはありません。夜行バスで行けば、パスポート点検も特に何もなく、寝ている間に到着します(ただし、ドイツ国外に行く際はパスポートを携行しましょう)。

長距離バスの発着所は、少しだけ町はずれのところで、街中まで行くには10~20分ほど歩く必要があります(もしくは、トラムやバスの利用)。レートを見た感じ、バスの発着所で両替しようが、街中で両替しようが、コミッションにさえ気を付ければ、大きな差はなさそうです。

プラハの見所

私はプラハに住んでいるわけではないので、エキスパートというわけではありません。あくまでドイツからの旅行客という立ち位置でプラハを3日ほどぶらっとしただけで、見所を人に教えられるほどの立場にはないのですが、一応私が見た中で興味深かった箇所を紹介していきます。

1.チェコ料理

農業生産的な制約から、ドイツと似たような材料を使った料理が多いです(ジャガイモ、肉系)。ただし、ドイツよりも安く美味しいものが食べられますので、ドイツの学食生活に飽きた場合には、ちょっとプラハまで足を運ぶとおいしいものが食べられます。

チェコ料理

チェコ料理

これで6ユーロくらいです(ドイツの大都市で食べると多分15ユーロくらい)。ビールも1~2ユーロ程度で飲めますし、上述の通り、高級レストランなどにさえいかなければ、一回の食事1000~2000円で済みます。

2.ナイトスポット

ヨーロッパ最大とうたわれている4階建てのディスコがあります。ただ、地元の人というよりは、旅行客が多く、あまり地元雰囲気を味わうことはできません(特にドイツ人+アジア人が多いので、あまり旅行に来た気がしません)。

他にも、ローカルのバー、ローカルのクラブなどがありますが、どことなくソビエト的な印象の残る街で、喧嘩をしている人も見かけますし、旅の途中で一人でぶらっと気軽に立ち寄るよりは、グループで立ち寄ったほうがよいでしょう。

上述の通り、夜中もトラムが市内を行き来しており、タクシーもありますので、交通にはそこまで困りません。治安は、住んでいないのでなんとも言えませんが、少なからず西ドイツよりは危険、その他の東欧よりは安全、といった印象です。

3.街並み

流石に「世界一美しい」と形容されるだけある街並みで、どこの1スポットを切り取っても絵になります。昼間は勿論、夜になると王宮の周りや川沿いがライトアップされて、幻想的な雰囲気を醸しています。

チェコの夜景

チェコの夜景

夜はカップルがイチャイチャしているので、一人で行くと精神的に危険です。パートナーか、少なくともグループで行くことをお勧めします。見所としては、王宮や川沿いです。

私も、ドイツ国内を含め様々なヨーロッパ諸国を訪れましたが、プラハの町並みはその中でも飛びぬけて美しいと思います。ただ、それだけ観光客も多く、観光客が多いと言うことはそれを食い物にしている詐欺師やひったくりの数も多いと言うことですので、十分に注意が必要です。特に、欧州に長く滞在していると『自分は大丈夫』という慢心が生じますが、そうした際にこそ油断は禁物です。