相性も大事!ドイツ人とのタンデムを長続きさせる方法とは?

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過去にもいくつかタンデム関係の記事を書いていますが、今回は、長続きするタンデムのこつについてまとめていきたいと思います。

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長続きするタンデムとは

なんどか書いている通り、タンデムとは、お互いの言語を交換し合うコンセプトの繋がりです。例えば、私は日本語を教えるので、あなたは英語を教えてください、といった形です。まあ、中には割と単なる出会い系目的で行っている人も多く、サイトに登録していると、イランとかカザフスタンとかからもkonnichiwaメッセージが送られてきたりしますし、特に自分が女の子の場合ですと、見境なしに(特に中年白人男性から)メッセージが送られてきます。

この辺の見極めは非常に難しいのですが(相手が出会い目的かそうでないか)、一番手っ取り早いのは、同性のタンデムパートナーを見つけることです。同性愛でないかぎり、同性のタンデムパートナーであれば、一応相手にも勉強する気があるということですので、長続きしやすい要因にはなります。

ただ、経験上、ヨーロッパの男は熱しやすく冷めっぽいです。私も、当初こちらに来たときに何人か同性のタンデムパートナーを作り、今でもちょいちょい飲みに行ったりしていますが『日本語は難しいデース』とかなんとか理由をつけて、すでに彼らに日本語を勉強する気はなく、今ではただの飲み友達になってしまっています(私にとってはドイツ語が勉強できるのでいいのですが)。

一方、女性は割と新しい言語の習得に関して真面目です。ただ、上述のように、女性はいろんな方面からそういったパートナー探し目的のアプローチを受けているので、割とうんざりしている傾向にはあります。大学のタンデム関連のイベントごとなどで、実際に対面して探したり、あとは友達経由だったりと、なるたけ警戒されない形での紹介が望ましいです。多かれ少なかれ、異性の方がモチベーションはあがりますし。

さて、続いて、実際にタンデムを続けていく際の心がまえについてまとめていきます。恐らく、中にはタンデムを続けてみたけど長く続かなかった経験の方も多いと思いますし、私も、何人も音信不通になっています。

タンデムを長く続けるコツ

まず、ネット上ではいくつかネット上で文通を続けたり、相手に添削をしてもらえるようなサイトがありますが、これはほぼ100%続きません。コンセプトとしてはいいと思うのですが、人間である限り、やはり我々は人間同士の繋がりを求めています。最初の4~5回メッセージを交換して(日本語を勉強しているの?なんで勉強しているの?そうなんだ、すごいね!終)、大体後はやることがなくなります。

上の方に、出会い系目的でのタンデムには要注意と書きましたが、この要因がゼロでも続きません。男女問わず、新しい人と交流し、カフェを飲んだり、居酒屋に行ったり、おしゃべりをしたり、というのは楽しいもので、言語交換の根底には、やはり人間関係が存在しており、むしろ言語交換は付随的なものと考えたほうがいいかも知れません。

例えば、私は男女問わず、言語問わず、数人のタンデムパートナーがいますが、2時間向かい合って、1時間は日本語、1時間は英語、みたいに真面目に言語交換をやるのではなく(学問的な意味合いでは、これが理想的なのですが)、半分くらいは雑談で、ちょいちょいと会話の合間合間にフレーズを確認したり(今のフレーズ○○語でなんて言うの?とか)する程度です。これは私のやり方ですし、私はこれが心地よいのでそうしているだけで、もっと学問的なやり方もあるかもしれませんが。

持論ですが、1時間真面目に向かい合って勉強をしても、どうせその日に覚えられるフレーズは限られています。私も、日本語を心底勉強したがっているタンデムパートナーと居酒屋に行って、2~3時間話したりしますが、その間に勉強できるフレーズはせいぜい4~5個で、これを越えると学問的な意味合いが増して、人付き合いの楽しみが薄れますし、そもそも学業以外にそんなに覚えられるものではありません。欧州の人たちも、そこまで真面目ではないので、適当に日本人の友達を見つけて、ちょっと役立つフレーズを1~2個教えてもらったり、困ったときにメールで聞ければいいかな、程度にしか思ってないと思います。

というわけで、私の考えるタンデムの長続きするコツをまとめます。

1.そもそも、友達になれそうかどうか

こいつとは友達になれそうにないな、というやつとは、どんなに逆立ちしてもタンデムは長く続きません。まずは、日本語、外国語、タンデムという概念を抜きにして、目の前のこいつと二人で居酒屋やカフェに行って、面白いかどうかを検討してみましょう。

ですので、ここでは『対面すること』が前提になってきます。きっかけ自体はインターネットサイトなどでもいいのですが、最低でも一回会っておかないと、ほぼ絶対に長続きしません。

2.そこまでシリアスに考えない

根っこにあるのは友情関係で、その延長線上に言語交換という『ギブ&テイク』があると私は思います。ですので、みっちりカリキュラムを決めて、みっちり教え込む、というのではなく、もう少し気楽に助けあえる仲間を作る程度の気持ちでないと、お互いに必ず疲れます。

私の場合、例えば私の試験や論文の添削を手伝ってもらう代わりに、パートナーが日本に旅行に行くときに一緒にホテルの予約を手伝ったり、トラベル日本語を教えたりと、ちょっとニュアンスは異なりますが、お互いに助け合えるような関係を築いているつもりです。

3.相手の言語を勉強する目的

多かれ少なかれ、これがあったほうが良いです。これが無いと、いずれなあなあになって関係そのものが消滅するか、あるいはただの飲み友達、カフェ友達になってしまいます(それはそれでもいいのですが)。

そして、我々はともに、基本的には素人同士ですので、1からテキストも使わずに『はい、それじゃあ日本語の助詞の使い方を教えてくれ!』と言われても(外国人あるある)、日本語教師ではないので対応不可能です。初心者の場合、テキストを使うか、最低限、文章の作れるレベルに達していないと、タンデムは困難です。

タンデムは役に立ったか

結論から言うと、立ちました。まず、非常に助けになるのが『発音』です。私はロシア語の勉強をほぼ自力で始めたのですが、テキストを読んでも『舌先を下の歯の裏に軽く当てて、前舌面と口蓋のうすいすきまを通して・・・』云々みたいなことがつらつらと書かれているだけで、これだけだと自分でも発音があっているのかどうか分かりません。中国語もついでに勉強していますが、これも、4声の使い方に非常に自信がなく、タンデムさんに訂正してもらっています。

こういったプライベートレッスンが受けられるのは、タンデムの特徴です。こんな間近で対面で教えてくれる講師を1時間雇おうものなら、10~20ユーロかかりますが、タンデムだったらカフェ代程度で済みます。

それと、気軽に添削を頼めるのも利点の一つです。大学にも語学コースという物はありますし、インターネット上でも多くの無料学習サイトがありますが、大抵はインプット向けのもので、アウトプットの機会や、ましてやそれらを添削してもらえる環境には程遠いです。

その点、タンデムであれば、非常に日常生活に即した形で、自然な表現での添削を行ってもらえますし、便利です。

突き詰めていうと、なくても他のもので代替可能かもしれませんが、やはりいると友達の輪が広がりますし、特に論文や応募書類など、添削を必要とする場面での助けが受けられます。やはり、単なる友達に何度もこういった添削を頼むのは申し訳ないので、ギブ&テイクの関係のドイツ語と英語のタンデムパートナーは、最低限持っておくと便利ではあります。