ドイツ生活の醍醐味。居酒屋(Kneipe)で美味しいビールを飲もう

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夏場になるとビール真っ盛りの季節です。ドイツの夜は、夏場は22時くらいまで暮れません(白夜のように)。なので、お酒を飲んでいたらもうこんな時間、ということが多々あります。

8月の22時ごろの様子

8月の22時ごろの様子

せっかくドイツにいるのですから、やはり夜はソーセージをかじりながらビールを飲むのが粋なものでしょう。やはり本場のビールは美味しい気がします。

というわけで、今回のトピックは『クナイプ』です。わいわい飲む居酒屋や飲み屋のことを、『die Kneipe』(クナイプ)と言います(die Barでもバーの意味があるのですが、その場合どちらかというとピンクのネオンがちらちら点滅する大人のお店のイメージになります)。

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クナイプとは

クナイプとはみんなでいく日本でいう居酒屋のようなお店のことです。基本的に、ビールもつまみも置いてある居酒屋のことです(日本のようなつまみとはちょっと違いますが)。

クナイプは町中のどこにでもありますが、町によっては『バーストリート』のようなところがあり、その辺に飲み屋が密集しているケースもあります。

23時くらいの店外座席の様子

23時くらいのバーストリートの様子

駅の近くにも飲み屋はありますが、私はどちらかと言えば町の奥のほうにあるクナイプのほうがお勧めです。そのほうが、その町の地ビールが楽しめたり、比較的安く済むことが多いからです。

冬場は寒いですが、夏場はクナイプの前には外の席が備えられていて、そこにいる人が多いところは人気が高いとみていいところなので、そういったクナイプの決め方もできます。

クナイプに着いたら、まずは席を決めるところから始めます。空いているときにはどこでもいいのですが、オーソドックスな席の種類は以下の3タイプです。

  1. カウンター
  2. 普通の座席
  3. 外のテーブル

以下、それぞれの解説をしていきます。

1.カウンター席について

基本的には一人でクナイプに行ったときだったり、常連さんがこの席に座ることが多いです。店員さんと間近なので、仲良くなると常連さんと知り合うこともできます。

ただ、最初のうちはちょっと敷居が高いかな、という気もしますので、まずは大勢で行って店員さんに顔を憶えてもらったら、このカウンター席に挑戦してみてもいいと思います。

カウンターから見える棚

カウンターから見える棚

2.普通の座席について

店内にある普通の座席です。冬などは寒いのでこうした席で飲むのがいいでしょう。問題は、店内禁煙なので、酒を飲むとタバコを吸う人にとってはややつらいという点です。

また、店員さんが店内の方がうろうろしているので、ちょいちょいオーダーをとりにきてくれるというところが、メリットでもあり若干わずらわしいデメリットでもあります。

3.外の座席について

外に併設されているベンチのような座席です。ここであればタバコも吸えますし、夏場や天気がいい日などは風があたって気持ちいいです。

ただ、ドイツの気候は非常に変わりやすいので、外で飲んでいると急に雨が降ってきて大慌てで中に逃げ込む、というケースもあります。特に、オーダーがまだ来ていない状況でこうなってしまうと悲惨ですので、席を移動するときは必ず店員さんに告げましょう。

クナイプでオーダーをする

さて、席に座ると基本的には店員さんがメニューを持って注文しにきてくれる仕組みですが、外の席に座っていて気づかれなかったり、混んでいたりすると持ってきてくれないのでその場合は自分でメニューを取りに行きましょう。

食べ物のメニューを『Speisekarte』といい、飲み物のメニューを『Getr(a)nkekarte』と言います。普通は両方ついているのですが、場合によっては食べ物のメニュー表がなく、飲み物のメニュー表しかない居酒屋もあります。

そうしたところで『Speisekarte bitte(メニューください)』といっても『うちにはメニュー(食べ物の)なんざねえぞ』となり、混乱しますので注意してください。

さて、ドイツにいると日々勉強ですが、メニュー表は当然ドイツ語ですので、ドイツ語を読めなければ話になりません。

正直、料理に関しては私もたまに訳のわからないのがあるので、知っている単語を組み合わせて考察する程度です。とりあえず、最低限野菜とサカナ・ブタ・鳥・牛などの種類を知っておけば、あとはそれらを組み合わせた何かなのだな、ということが推測できます。

ちなみに、料理のボリュームは結構大きなもの(ドイツ人サイズ)がきますので、小食な方はシェアをおすすめします。

ピザとビール

ピザとビール

飲み物に関しては、やはり日本と同じで最初はビールが定番でしょう。ドイツのビールの種類に関しては記事の下のほうにまとめておきますので、参考にしてください。

さて、注文するものが決まったら再び店員さんを呼びましょう。手をあげたらきてくれる場合もあれば、忙しい場合きてくれない場合もあります。その場合待っていてもしょうがないので、カウンターへ行って注文をしてしまいましょう。

クナイプでの支払いに関して

先払いの場合と、後払いの場合がありますが、一人とか二人で行ってビールしか飲まない程度ですと先払いのケースが多いです。これに関してはそのときの空気なのでなんとも言えません。先に払えと言われたら払いましょう。

また、別々に払うかまとめて払うかも選びます。別々の場合は『getrennt』、まとめての場合は『zusammen』と言いましょう。10人くらいで行ってgetrenntにすると、少し嫌な顔をされます。

ただ、たくさん飲み食いしてgetrenntの払い方にしてしまうと支払いの時に揉めます。これは俺が飲んだ、これは私が食べた・・・じゃあこれは?みたいな感じで、只でさえ別々に支払われてイライラしている店員さんが余計イライラします。量が多いときはzusammenで払いましょう。

さて、最後にチップを払います。別に定義はないのですが、大体私は1割増しくらいで払ってます。例えば、会計が32ユーロだったら35ユーロくらい、ビール一杯だったら端数を繰り上げて支払い、とかその程度です。

ちなみに支払わないとどうなるのかと言うと『私はあなたのところのサービスに不満だ』の意味になります。ですので、店員さんとしてはもう二度とこの客には来てほしくないと思いかねませんので、やはり1割程度は支払ってあげましょう。

著者:「私はあなたに個人的にお礼がしたい」というのがチップの原則さ

例えば会計が『32.3ユーロです』と言われて、あなたは50ユーロ札しか持っていないとしましょう。35ユーロチップ込みで払いたい場合『35 euro bitte』と言えば、店員さんはにこやかにうけとって、おつりの15ユーロを返してくれる仕組みです。

同じ店に何度もいって何度もチップを払っていると顔を憶えてもらって仲良くなるので、その後その店を使いやすくなります。

ビールの種類

さて、最後にドイツのビールの種類をまとめましょう。ドイツなので、ビールに関しては当然豊富です笑

キリンビール社の調べによると、ドイツの年間ビール消費量は、中国、アメリカ、ブラジル、ロシアに次いで世界5位です。

まあこれは人口も加味されているのであれですが。一人当たりでみると、チェコ、アイルランドについでドイツは3位です。年間おおよそ200本のビール瓶を平らげます(これでも少ないように見えますが)

てなわけで、いろんなビールがドイツにはあります。ここで全部取り上げてしまうと少し本筋からはずれてしまうので、今回は簡単に紹介するにとどめておきます。メニューを見てみると、以下のような単語がおそらく目につきます。

  • Dunkel:黒ビール
  • Hell  :明るい
  • Weizen:白ビール

それぞれ、そのままの意味の見た目です笑 黒ビールは少し色の濁ったビールです少し苦味が強いですし、明るいものになると旨みが増してそのぶん苦味がなくなります。

4ユーロのdunkelビール

4ユーロのdunkelビール

ビールは0.3リットル、0.5リットルがスタンダードですが、中には1リットルとかいうものも存在します(特にお祭りのさいなどに)。

0.3リットルのWeizenbier

0.3リットルのビール

あとは、果物が入ったビールも割とよく目にします。イチゴとかバナナとか丸ごとはいっている不思議なものです。まあ、いけなくもないかな、という感じでしたが、はまる人ははまるかもしれません。

蒸留酒やワインなどに関してはあまりドイツの銘柄はききません。ウイスキーなども、大抵スコッチのシングルモルトとか置いてあります。ただ、輸入物なので日本と同様若干値が張るのはどうしようもないところです。

やはり、ドイツといったらビールということなので、クナイプではビールを飲むのが経済的ですし、粋なのではないでしょうか。