大学に合格したら:ドイツの大学・大学院入学後の健康保険の手続き

ドイツの大学・大学院に合格すると、語学学校生とは一つ、異なる手続きをしなくてはいけない部分があります。それが「健康保険」の部分で、語学学校の場合「プライベート」の健康保険にしか加入できなかったのが、ドイツの大学・大学院に籍を置くようになると「法定」の健康保険に加入できるようになります。

逆に言えば、大学に籍を置く限り、この「法定健康保険」に加入する義務が生じる、
ということです。今回はその法定健康保険についてまとめていきたいと思います。

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ドイツの大学に合格したら

ドイツの大学に合格すると、しばらくは大学側との書類上のやり取りが続きます。向こう側から、いついつまでにこの書類を送れ、この日までに振り込め、みたいな形で指示がきますので、その通りにしましょう。

その中の一つに「健康保険加入証を提示しろ」と言われることがあります。ここでいう健康保険証とは、語学学校に通う際に必要な「プライベート」な健康保険ではなく、法定の健康保険です。

そもそも、この法定の健康保険とはどのようなものなのでしょうか?

Die gesetzliche Krankenversicherung (GKV) in Deutschland ist neben der Renten-, Arbeitslosen-, Unfall- und Pflegeversicherung Bestandteil des deutschen Sozialversicherungssystems und Teil des deutschen Gesundheitssystems. Sie ist grundsätzlich eine verpflichtende Versicherung für alle Personen in Deutschland, die nicht versicherungsfrei eingestuft werden und die keinen anderweitigen Anspruch auf Absicherung im Krankheitsfall haben (ドイツ語版Wikipediaより).

「ドイツにおける法定健康保険制度は、年金保険、失業保険、労災、介護保険と並び、ドイツのセーフティネットを構成する要素の一つである。基本的に、保険加入を義務付けられていない者、他の健康セーフティネットに加入しているものなどを除き、この理念はドイツにいるすべての人間に適用されるものである。」

肝としては、ドイツ人のみならず、ドイツに居住するすべての人間に適用される、ということです。それゆえ、語学学校のときはプライベートの保険に加入する義務が、大学に合格すると今度は法定の健康保険に加入する義務が、我々外国人にも適用される、というわけです。

さて、ドイツには健康保険の会社がいくつかあるので、基本的にはどこでもいいのですが、大学のキャンパス内には、大抵一つ、提携している健康保険会社が存在しており、そこの会社で加入しておくと、のちのちの手続きが便利です。と、いうわけで、私は「TK」という有名な健康保険会社に加入することにしました。

さて一つ、私の場合手続きをおこなっていて問題が生じました。私は語学学校でC1に合格した後、一度日本に帰り、そこでドイツの大学に応募したため、ドイツにおける住所が無い状況でした。

ところが、この法定健康保険に加入するためにはドイツの住所が必要です。そして、ドイツの大学側からは、入学月の前の月までに健康保険の書類を提出しろ、ということで、まだドイツに渡航していない身としては苦しい状況にありました。

その旨を、健康保険会社に連絡、相談してみると、「ドイツに来てから住むことになる住所」を仮で登録しておけば、問題ないとのことでしたので、そのようにしました。ただ、保険証券はドイツの住所にしか届けることができないようで、実際に保険証を貰えたのはドイツに来てからです。