誰しも、効率よく物事を憶えられるのであれば効率よく憶えたいものだと思います。
特に、漢字や、外国語の『単語』や『成句』のような、小中学生のころから『ひたすら書く』『ひたすら声に出して読む』というような日本式受験勉強をしてきた人にとっては、そうした勉強法をまた社会人になってからやるのも面倒でしょう。
面倒ですが、やはり『書く』『読む』というのは、記憶するうえで重要なプロセスです。人間は、多くの感覚を使って憶えたものほど忘れづらいと言われていますので、『書く(触感+視覚)』と『声に出して読む(聴覚)』を組み合わせて、ただひたすら紙に単語を書きながら声に出して覚えるやり方も、まああながち間違いではありません。
とはいえ、社会人になったところなので、人間の脳の働きをフルに利用しながら、賢い学習法を身につけましょう。
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睡眠と記憶
インドのラマヌジャンは、ひたすら謎の数式を発見し続けた数学者です。あまりに突飛で、どうやってそこへたどり着いたのか分からないので、イギリスの数学者のハーディーが、『どうやってそんな数式を思いついたんだ』と尋ねたところ、彼はこう言いました。
『寝ているときに、シヴァ神(インドの神様)が教えてくれたんだ』
これは、敬虔深いインド人の戯言でしょうか?おそらく違います。我々の脳は、起きていると同等に、寝ているときにも精密な機械のように動き続けているのです。
では、ネットとかで売ってる『英語睡眠学習キット』のようなものを購入すればいいのでしょうか?(そもそもあれのドイツ語版ってあるのでしょうか笑)。他の人は知りませんが、私は高校時代に寝る前に毎晩英語のラジオをつけながら寝ていましたが、ついぞリスニングの点数はあがりませんでした。
(別にそれが悪いと言っているわけではありません、私には少なくとも合わなかっただけです。)
私が言いたいのは『睡眠前の学習』が、暗記をするのにもってこいだということです。
前述したとおり、睡眠中の我々の脳は、活発に働いています。そもそも我々や哺乳類が睡眠を必要とするのは、昼間起きているときに見聞きした情報を取捨選択し、頭が容量オーバーしないように整理しているためと言われています。
そのため、寝る直前に近ければ近いほど、その取捨選択プログラムに巻き込まれやすく、翌朝にはなぜか必要な情報が魔法のように残っている、ということです。
寝る前なので、長文の読解とか頭を使うことはやめましょう笑 眠れなくなって、翌日の集中力がなくなるだけです。ただ、ぼーっとクラシックでも聞きながら単語の勉強など、記憶ものをするには、寝る直前が向いているというだけです。
(私はよく昼寝しますが、昼寝でも多分同じことがおきると思います。)
1時間も2時間も、寝る前に集中力が続くわけではないので、私は寝る前に最低『10分』は単語や不規則動詞の勉強をする、と決めたら、最低10分は毎日やっていました(酔っていようが風邪をひいていようが)。
おかげで、不規則動詞に関してはほかの語学学校の生徒よりもひとつ頭抜けた状態でテストを迎えられました。私のお薦めの学習法です。
早朝の学習効果
これも、私はよいと思います。早朝は、様々な情報を受け入れるための『準備』が頭のなかでできているからと言われています。
ただ、朝から黙々と面白味のない単語や不規則動詞の勉強をするのもいやなので、私は朝はドイツ語の新聞とか本を読む時間にあてていました。私の感覚ですが、朝方は記憶力よりも、理解力が強化されるような気がします。
採点
名称:睡眠前学習法
汎用範囲:A1~C1
習熟度 :★★★★
即効性 :★★★★
面白味 :★★
コスト :無料
習熟度も即効性も高いですが、面白味はあまりありません。夜中の変なテンションでやると、ときどき面白いです。ドイツ語以外の勉強にも使えます。
反復勉強法と併用して『その日ならった単語』を『その日の寝る直前にやる』という勉強方法が私のお薦めです。