突然ですが、あなたは子供のころ、どうやって日本語を覚えたのでしょうか?
語学学校に通ったのでしょうか?それとも文法の本を読んだのでしょうか?
答えは当然NOです。我々は小さいときに、自然とその語学を学びました。特になにもせずとも、漢字は書けずとも、日本語は喋れていたのです。
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幼児期における復唱
では、幼児は一体どのように母国語を身に着けていくのでしょう?当然、生まれた瞬間からお釈迦様のように話せたわけではありませんね。
これは、『言葉を真似る(復唱する)』ことによって身についていくものだと、幼児心理学的には言われています。
例えば、お母さんが『今日はママは忙しいの』と困った顔で言います。幼児はそれを真似して、口をもぐもぐ動かします。この段階では、幼児のもぐもぐに『意味』は宿っていません。あくまで、音声として頑張って発せようとするだけなのです。
しかし、それを繰り返し、あるときはアニメの言葉を、ある時はパパの言い訳を、聞いて、繰り返していくうちに、自然と幼児は言葉を自分のものにしていきます。これが、幼児期における言葉の学習法です。
何も、人間だけではありません。馬は母の走る姿を真似して走りますし、鳥は母の飛ぶ姿を真似て飛びます。横でインストラクターが教えるわけでもなしに、我々には『真似する』能力が自然と備わっているのです。
復唱と語学への応用
これは、青年期を迎えた我々が新しい言語を憶える際にも幸いなことに有用です。
語学教師が、流暢な発音である言葉を発したとします。あなたはそれを、声に出しても出さなくてもよいので、口の中で唱えてみてください。
また、高レベルなものでは、ラジオを聴いて、聞いた瞬間にラジオの話者の行ったことを復唱してみるやり方もあります。当然、最初のうちは何を言っているのかわかりませんし、自分の言葉も脳の思考に追い付かずに、何を口走っているか分からない状況かと思います。
しかし、ある程度慣れてくると、ラジオの話者の言っていることが徐々にうまく真似できるようになり、自然と、どこで音節を区切るのか、どんなアクセントなのか、ということも学べてきます。
この、ラジオを真似るというやり方は、少し語彙や文法を憶えてからするほうがよいと思いますが、学校などで先生の言っていることを真似るというのは、どのレベルでもできることなので、恥ずかしがらずに試してみるとよいでしょう。
採点
名称:復唱学習法
汎用範囲:A1~C1
習熟度 :★★★★
即効性 :★★
面白味 :★★
コスト :無料
ラジオの話題に触れたので、次回は『ラジオ』を利用した学習方法について述べていきます。