現地で身に着けたドイツ語の単語を学習するためのおすすめ学習法


今回は、単語の覚え方に関してです。前回まとめた『反復学習』をメインに据えるとして、他にもいろいろ挑戦してみましょう。

ちなみに、女性名詞、男性名詞、中性名詞という、単語のうえにくっついている冠詞がそれぞれ異なり、主語であったり述語であったりするときにそれらが変化するので、とても面倒です。

例をあげると、以下のようなものです。
男性名詞:Der Rock (スカート)
女性名詞:Die Hose(ズボン)
中性名詞:Das Kleid(服)

なぜスカートが男性名詞でズボンが女性名詞なのでしょう。特に理由はありません。そう決まっているからそうなのです(一説には、ズボンは複数系だったものが変化したと聞きますが)。

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貼って憶える

ドイツ語を憶えるうえで、オーソドックスに使われるものがあります。

それは物体のうえに『紙』を貼って憶えるというやり方です。これだけでは何を言っているのか分からないでしょうから、一例を出します。

『der Wecker』(目覚まし時計)という単語を憶えようとします。そうしたら、部屋の目覚まし時計のうえに、セロテープで『der Wecker』と書いた紙を貼ってください。以上です。

子供だましですが、最初のころは意外と効果を発揮します。なぜなら、『あれ、この単語女性名詞だっけ男性名詞だっけ』という情報が、毎日視覚的に入ってくるからです。

暮らしているうちにあなたの『目覚まし時計』は『目覚まし時計』ではなくて『der Wecker』に見えてきます。日本の友達との電話などで『いやーこの前Weckerが鳴らなくてさー』と自然に出てくるようになれば完璧です。

欠点は、貼る紙をつくるのが面倒なのと、部屋の中のもの限定でしか覚えられない、ということです。

採点

名称:切り貼り勉強法
汎用範囲:A1~A2
習熟度 :★★
即効性 :★★★
面白味 :★★
コスト :セロハンテープ代

グループをつくって憶える

こういう話を聞いたことがないでしょうか?

世界の瞬間記憶(無造作に出てくる単語をひたすら瞬間的に記憶する)のチャンピオンは、物事を憶えるときに道筋に沿って憶える、という話です。

例えば、家を出たところに『バナナ』の木があって、交差点で『ラジオ』が捨ててあり・・・のような感じです。

何が言いたいのかというと、『単語』を宙に浮いたものとして覚えるのではなく、何かと関連付けて憶えるやり方がよいということです。

これをおこなうには、まずテーマを決めます。テーマはなんでもいいのですが、差当り『die Schule(学校)』にしましょう。

あなたは、それにまつわる単語や動詞をどんどんピックアップして紙に書いていきます。中央に『die Schule』と書いたら、右横に『das Fach』(科目)と書きましょう。Das Fachの周りに、今度は『die Mathematik』とか『die Wirtschaft』(経済学)とか書いていきます。

また、左横には『der Tisch』とか『die Tafel』とか書いていきましょう。そうすると、右側には『科目』、左側には『学校にあるもの』といいった形で、視覚的に単語が憶えられるはずです。

採点

名称:グループ分け学習法
汎用範囲:A1~C1
習熟度 :★★★
即効性 :★★★★
面白味 :★★
コスト :無し

ドイツ語と英語

少し小ネタに入りましょう。ドイツ語と英語の親和性に関してです。

ドイツ語の単語は、英語と似ているところがあって随分イメージがしやすいのですが、逆にスペルが少しだけ違ったり、発音が少しだけ違かったりと混同しやすいデメリットもあります。

例えば『good-gut』(良い)や『brother-Bruder』(兄弟)などです。

この理由ですが、元々ドイツ語と英語は、『ゲルマン語族』という同じ語族の仲間であり、他にもオランダ語、デンマーク語、フィンランド語などもこの語族に属します。グリムの法則など、比較言語学的な学問を勉強しても面白いのですが、この辺はまた今度にしましょう。

(ご指摘いただきました、フィンランド語はゲルマン語族ではなかったですね!すいません)

私の場合、ドイツ語を勉強して3か月したら英語がしばらく話せなくなりました笑 別に、読めないとか聞き取れないとかいうのではなく、ドイツ語の単語が先に出てきてしまったり、ドイツ語の文法で『2番目に動詞』というルールが先行してしまったりするのです。

心配しなくても、一度身に着けた言語はそう簡単に忘れないので、英語ができなくなっても、また使うようになると思い出します(はずです)。