ドイツへ留学するために知っておきたいおおまかなスケジュール

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photo credit: kevin dooley via photopin cc

『海外留学がしたい!』と思い立ってから、すぐに海外留学できる、というわけではありません。実際には、スケジュールや資金計画が必要とされますし、特に大学や企業などを介さずに一人で行う場合はなおさら綿密な計画を立てなくてはいけません。

それらをおろそかにしていわゆるその場の「ノリ」のようなもので会社を辞めてしまうと、留学・キャリアアップはおろか、そもそも日常生活すら成り立たない悲惨な状況になりかねません。

今回の記事では、ドイツ語の能力や大学の情報など、背景知識ゼロの状態から、留学に向けてしなくてはいけない事柄、いわゆる『スケジュールの流れ』をまとめていきたいとおもいます。

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スケジュールに関して

まず、私のケースから例として見ていきたいと思います。ドイツ語の知識のない私が会社を辞め、ドイツの大学院に留学したい、と思い立ってから、入学許可証を受け取るまでの期間は『おおよそ1年』でした。

これは、周りの人たちの話を聞き、比較してみると『かなり上手くいった』ケースのようです。というのも、この一年の中には『ドイツ語の試験』『英語の試験』『大学の選定』『必要書類提出』などを含んでいて、私はドイツ語・英語の試験ともに最低点ぎりぎりで合格したため、周囲と比べて割ととんとん拍子にことが進みましたが『ドイツ語の試験』でつまずくと、下手するとここで1~2年足止めをくらいます。

以下、翌年の10月のいわゆる『冬季セメスター』入学に向けた簡単なスケジュール感覚に関するフローチャートを記載しますので、参考にしていただければと思います。

  1. 2010.1月:スケジュールの作成(1週間程度)
  2. 2010年.1月:語学学校の選定(1週間程度)
  3. 2010年.1月:退職の通知(退職日より3か月前を目安)
  4. 2010年.4月:ビザ・保険関係の手続き・荷造り(1か月以上は余裕を持つことが望ましい)
  5. 2010年.5月:語学準備(6ヵ月~1年:後述します)
  6. 2011年.1月:大学の選定(5.語学準備と並行)
  7. 2011年.5~7月:応募(5~7月ごろ:後述します)
  8. 2011年.10月入学(10月ごろ:後述します)

これが、翌年10月冬季セメスター入学を目標とした際のモデルケースです。ドイツの大学は冬季セメスターと夏季セメスターに分かれていて、10月と4月に応募がありますが、10月の方が一般的で、そして募集が大規模です。

あくまでこれは一番スムーズにいったケースですので、上述のようにドイツ語の試験などで落ちてスケジュールがずれ込むと、次回の夏季セメスターなどに応募することになります。

最終的に必要となる技量などに関しては次回に詳しく説明することにして、今回はこの大まかなスケジュールの詳細をお教えします。

スケジュールの起点

上記の表はあくまで参考例です。人によっては語学の準備期間が半年の人もいれば、2年くらいかかる人もいますし、そもそも入学条件でドイツ語を課していないところもありますので、えらく可変的です。

ところが、中には注目しなくてはいけない点が2つあり、以下の2つのスケジュールは、絶対に不動です。すなわち「会社の退職の時期」および「大学の募集の時期」です。

人事規定など会社によって異なるので、このブログを読まれている方の会社の、辞める日の○○日前までに通達せよ、という部分の日付がどうなっているか私は知りませんが、一般的には『1ヵ月』前までに人事部に報告する必要があるはずです。

ただし、これはあくまで理論上、法律上の話であって、あとは野となれ山となれ(Nach uns die Sintflut.)と辞めた場合の話です。現実問題、実際のところは上司と話をし、人事部とも話をし、後任を見つけ、そしてようやく円満退職ができますので、まあ最低でも3ヵ月くらいを見ておきたいところです。

続いてもう一つ重要なのが『応募時期』です。上述の通り、冬季セメスター入学を目指すのであれば、5~6月くらいに応募となりますので、この時期までに応募要件を整えなくてはいけません。

応募時期-退職時期=ドイツ語(英語の準備期間)+事務手続き期間(保険、ビザなど)

ですからこの、退職考えている時期から翌年の応募時期までが、大学の応募要件を満たす準備をする期間となりますので、自分のドイツ語や英語力を顧みて、この期間にどのくらい必要かを逆算する必要がでてくるのです。

この『応募時期』までに具体的にどんな勉強をする必要をすればよいのか。この部分が肝であることがわかりました。次回は、一般的にドイツの大学受験に必要とされる要件などを踏まえて、スケジュール感をさらに詳しく見ていきたいと思います。