ドイツ語の最初に誰もが躓く発音の問題:ウムラウトとR

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日本人はよく英語の発音が苦手と言われています。

我々は中高大と英語を習ってきましたが、やはりネイティブに教わる環境が供えられているのと、そうでないのの差は大きいでしょう(欧州の学生たちは、夏休みにイギリスに語学留学したり、学校の教師もネイティブだったりと環境がそなわっています)。

ただし、ドイツ語においては、ただ単にその環境に身をおいたからといって自然と話せるようにはなりません。

私の知り合いで、娘がドイツ人と結婚したのでドイツに移住したおばちゃんがいますが、彼女は10年程ドイツに住んでいても未だにネイティブとコミュニケーションがなかなかとりづらいと言っていました。

原因の一つは、ドイツ語の『発音』の難しさにあると思います。

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ドイツ語における発音

発音に関しては、『何年ドイツにいたから喋れる』というものではありません。しっかりした発音を憶えておかないと、ずっとその発音のままです。

今回は、そもそもドイツ語の文法を始める前に、『正しい発音』についてまとめていきたいと思います。

参考書をやるにせよ、やはり『声に出しながら読む』ということが大切だと思いますので、最初のとっかかりの部分で躓いてしまっては、その後もずっとおかしな発音を引きずることになります。

以下、注意すべき音を記しますが、基本的にはローマ字読みになります

Rの発音

ドイツ語の発音で、外国人の誰もが躓くのが『R』の発音です。

発音の仕方は2種パターンあります。

  1. 喉の奥を鳴らす方法
  2. 巻き舌をつくる方法

1.のやり方に関してですが、イメージは『うがいをする部分』でRの音を立てます。私がネイティブの教師に教えてもらったのは、『うがいをする水を徐々に減らしていく』といったものでした。

大体1日10分×3日くらいやっていたら、おぼろげながら出来るようになりました。

ちなみにこの場合、舌は『下のほうに置いておきます』。

2.のやり方に関しては、あまりスマートとは言えませんが、これでも伝わることは伝わります。ロシアの人とかは、1のやり方ができないとき大抵こっちで通してます。

例:Reise(旅行)、Rede(スピーチ)

Lの発音

Lに関しては、英語と同じです。舌を『口の中の上の方にくっつけて』発音する。これで、彼らは『L』だと認めてくれます。

伸ばす発音と伸ばさない発音

以下の2つの単語を見ていただければと思います。

A: Ratte(ネズミ)
B: Rate(率)

A:のほうは、『ラテ』です。
B:のほうは『ラーテ』です。

要するに、母音のあとにくる子音が二つ重なってたら『短い発音』、子音が一つだったら『長い発音』です(一部例外もありますが、基本この規則に準じます)。

他にも、
『ie』『ee』『母音+ß(エスツェット)』『母音+h』などは『長い音』になります。
例Liebe(愛),Tee(お茶),Straße(通り),gehen(行く)
『äの発音』
äはウムラウトの中でも簡単です。日本語の『エ』の音を出すような感じであれば、ネイティブにも十分伝わります。
例:Gemälde(絵画)

öの発音

口を『オ』を発音するように丸くしながら、『エ』を発音するようにします。口は『オ』、頭では『エ』を発音するようにすると、『ö』の発音が生まれます。
例:Löwe(ライオン)

üの発音

これに関しては、口を『ウ』を発音するようにすぼめながら、『イ』を発音するようにします。『ィウ』みたいな感じで発音すると、『ü』の発音が生まれます。
例:München(ミュンヘン)

日本人の注意すべき発音はおおむね上記の通りでしょうか。あとは、『eu』を『オイ』と読んだり、『sp』や『st』のような『シュ』の発音のものあたりは英語とは異なりますが、このへんは耳が慣れてくれば自然と発話できるように張ると思います。

ただ、上記した『R』やウムラウト関係の発音は、意識しないとなかなか出てこない発音ですので、このへんはドイツ語勉強を開始したあたりからしっかり意識しつつ発音する癖を身に着けたほうがいいと思います。