「留学」といっても色々な形があります。語学留学、交換留学、正規生としての留学etc..私の場合、初めに語学留学をおこない、TestDaf4×4に合格後、正規生として大学院に留学しましたので、形式としては二つ経験したことになります。
今回は、ドイツの語学学校の生活を、これから語学留学を考えている人用に、分かりやすくまとめていきたいと思います。
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ドイツの語学学校の生活:入学
私は、だらだらと長く勉強するよりも短期間で集中できに勉強し、最短ルートで大学院に入学することを目標にしていました。そのため、多少値が張っても、講師の質やサポートが充実している語学学校を選びました。
私の場合、住居は、語学学校の紹介してくれるホームステイという形式を選択しました。入学日の前日、ホームステイ先の家に引っ越しし、語学学校までの道のりを教えてもらいます。文法書を読んだとは言え、ドイツ語を話した経験はゼロです。正直、緊張していたのを覚えています。
入学の日、7~8人が集まっている部屋に集められました。どうやら、その日に入学する別の生徒たちのようです。国籍はイタリア、スペイン、ブラジルなどバラバラで、みんな、英語で話し合っていました。
その後、一人ずつ講師に呼ばれ、簡単な口頭での試験と、筆記試験を受けます。これをもってクラス分けを行うようです。私は、案の定口頭試験で全くなにを言っているのか分からず、A1に割り振られることになりました。
私と同時にA1から開始となったのは全部で6人、幸いにも日本人はおらず、中国人が一人、韓国人が一人、あとは全員ヨーロッパ系です。初日の授業は簡単なオリエンテーションだけで済まされ、その後みんなで飲みにいったのを覚えています。
授業の開始
翌日から本格的な授業が始まりました。A1ですので、最初の1週間程度は簡単なことしか行いません。挨拶、自己紹介、などなど。ただ、授業は全部ドイツ語で行いますので、何度も何度も同じフレーズを繰り返し耳にして、口にするうちに、だんだん体がそのフレーズを覚えていきます。
その後、徐々に文法的な問題など、複雑なことを扱うようになっていきました。この文法的な部分に関しては、私はドイツに来る前に文法の参考書を読んでいたのでついていけましたが、これを予備知識ゼロで初めて聞いたスペイン人はパニックになっていました。
A1といっても、基礎的な部分を全部ドイツ語で説明されると、簡単とは言えません。また、毎日強制的にドイツ語を耳にし、発声するうちに、少しずつ私のまずいドイツ語の発音も矯正されていきました。
例えば、初めてホームステイの家に着いたとき、「雨が降ってるね」とドイツ語で「Es regnet」と言ったら、まったく理解してもらえませんでした。これは、Rの発音のまずさからきています。2週間もA1の授業に出て、心に決めて矯正しようとしたら、次第にこの発音はよくなっていきました。
A1→A2→B1のように、レベルが上がるに際して語学学校内で試験を行います。8割方の生徒が合格するのですが、たまに授業についていけずに落ちる生徒も見かけます。レベルが上がるにつれて、クラスのメンツも様変わりしていきました。
例えば、最初のA1のクラスにいたのは、夏休みだけドイツ語を勉強しに来ていたEU諸国の学生、などでしたが、B1,B2とレベルアップするにつれて、ドイツの大学でガチで勉強したい勢、が増えていき、おのずと授業のレベルも高くなっていきます。
この段階にくると、クラスの友達と遊びに行っても、英語ではなくドイツ語で話し合えるようになりますので、ここから、ドイツ語でおこなえる幅がぐんと広がりました。
TestDafの登録と合格
TestDafとは、ドイツ語の試験で、これを持ってドイツの大学で勉強するための要件を満たすこととなります。
ですので、ドイツの語学学校でガチで勉強している生徒たちは、主に、この試験に合格することを目的にしています(もしくは、別のC1レベルの試験、DSHなど)。
TestDaf4×4は、C1レベルに相当しますので、語学学校でC1レベルの授業を受けられるようになったら、受けてみても損ではありません。この試験は、実力もそうなのですが、割と運によっても左右される試験です。
例えば、何が幸いしたのか分かりませんが、私の場合、ゼロから開始し、入学から半年ちょいでTestDaf4×4に合格しました。私もまったく受かるとは思っておらず、講師陣も受かるわけない、金の無駄だ、お前が受かったら寿司を奢ってやる(奢ってくれませんでした)、と言いたい放題言っていました。
TestDafのリスニングとリーディングはセンター試験のような選択式なので、運さえよければ受かるのです(スピーキングとライティングもありますが)。と、いうわけで、A1から始め、TestDafに合格、というところで私の語学学校における目的は果たされました。
前払いした分は戻ってこないので、試験に合格した後も、ドイツ語の授業は残っていたのですが、この後、私は別の入学要件である「英語」を満たすために、IELTSの勉強に専念することになります。
アクティビティに関して
本筋とは関係ないのですが、語学学校が催すイベントやアクティビティに関してです。私のいた語学学校は、割とこのアクティビティが充実しており、毎週末はケルンに旅行したり、ビールパーティがあったり、サッカーしたりと、割と楽しかったです。
語学を向上させる、というよりも、息抜き的な意味合いと、あとは、友人を作り、インターナショナルな雰囲気に慣れておく意味合いが大きいかと思います。実際に、ここで「ドイツ語の試験に合格する」という同じ目的をもって勉強した友人とは、今でも連絡を取り合っています。
語学学校側のサポートに関して
これも学校によりけりだと思いますが、私のところは、平日の夕方は毎日、講師が自習室に滞在しており、なにかドイツ語で書いたものを持っていけば添削してくれたりしました。
あと、大学の入学のための志望動機、履歴書などの添削も請け負ってくれて、非常に役立ちました。この辺のサポート体制は、語学学校の値段に反映されていると思います。