ドイツで通訳のアルバイトをするときの注意点

ドイツに大学院生として滞在していると、ときに通訳のバイトのオファーに恵まれます。今回は、通訳を行う際の注意点などについてまとめていきます。

ドイツで通訳をおこなう

一番頻繁に起こるのが「ドイツの企業や施設を訪問する日本人企業」の通訳です。といっても、ドイツの企業や大学の人々は大抵英語が話せますので、ここでは、メイン顧客である日本人が、英語・ドイツ語ともに堪能でない場合にのみ駆り出されます。

どういう経路で仕事が回ってくるかというと、基本的には友人や知人の紹介、たまにこのブログを通してだったりもありますが、上述のとおりドイツ人は英語がみな話せますので、そんなに頻度は多くありません。例えば、日本のエンジニアのかたなどが来た際に通訳兼アテンドをおこなうようなことが私の場合たまにある程度です。

さて、私の専攻は経済・ビジネス関連ですので、その他の分野での通訳ができるのか、というと少し怪しいところがありますので、その点はまずクライアントに先んじて伝えます。ついでに、通訳の経験の有無、学生であること、100%完全な通訳は不可能であること、など、とりあえず自分の限界について先に伝えておくことにしています。そのうえで、当日までにある程度の資料には目を通し、最低限の単語には対応できるようにしておき、最悪ドイツ語で伝わらなかった場合英語対応をする旨も予防線を張っておきます。

実働では時給10ユーロ~20ユーロくらいで、例えば一日拘束案件では100ユーロくらいを貰いますが、上述のように最低でも2~3時間は準備に時間を費やすようにもしていますし、別の都市にいくこともありますので、まあ割にあうか合わないかといえばとんとんの場合が多いです。学生のアルバイトですので完璧ではない分、そんなものです。

特に、予備準備段階で、言語うんぬんよりもまず構造そのものの理解ができない場合も多々あります。化学物質の話、空洞の話、がん細胞の話etc…この辺は正直日本語で説明しろといわれてもそもそも怪しいので、前日はインターネットサイトをはしごしてまずは日本語で理解できるように努めておきます。

ドイツでの通訳:流れ

さてここで具体的に通訳の流れを見ておきましょう。

通訳1週間前

最低でも一週間前くらいには、スケジューリングや電話などによる最初のコンタクトを終えておきたいのですが、この手の案件の場合、2日前であったりかなり直前になっての依頼が多いので、1週間前に余裕をもってコンタクト、というのは時に難しい場合があります。金額についても最初の段階で、普段いくらもらっているのか、こちらができることの限界や、そこへ行くまでの交通手段について話をします。そこであちらがわりに合わないと判断したらそこまでで食い下がらず、わたしは、あとは他の都市に住む友人などを紹介して、次につなげることにしています。

通訳3日前

当日の予備知識などを確認して、事前勉強します。向こうからしたら多少恰好悪くてもしっかりとした翻訳を依頼したい場合が多いので、どうしても専門知識が難解な場合は、先方に断ってカンニングペーパーを用意します(日本語→ドイツ語、ドイツ語→日本語で、専門用語をまとめたもの)。当日の連絡先や服装などに関してもここで確認しておきます。

通訳前日

念のため、翌日のリマインドを行います。また、クライアントの中にはアポ前日にドイツに到着されるかたも多いので、飛行機や荷物は無事到着したか、不具合はないか、などもここで確認しておきます。

通訳当日

服装に関しては、上述の通り先方に確認することが重要ですが、最悪、確認を忘れた場合、基本的にはラフ過ぎない恰好であれば大丈夫です。シャツ+ジャケットで、革靴などで問題なく、スーツを要求されたことは私はまだありません。金融機関などを訪問する際は違うかもしれませんが。

先方と会ったら自己紹介などをしたいので、できればドイツの企業や施設に入る20分前くらいに待ち合わせしたいところです。これが初めてのミーティングになりますので、アイスブレイクも兼ねて、多少雑談も重要です。ここで、彼らにとって私は見知らぬ人間ではなく、一緒にドイツの企業(施設)に乗り込んで戦う戦友になります。

それからの流れは先方のスケジュールに沿いますが、ドイツの企業側と面会したら、とりあえず自己紹介は忘れずに行い、学生であることを強調しておきます。これだけでドイツ側の心象も多少よくなります。

もちろん、クライアントの嗜好によりますが、私はかっこいい英語やドイツ語よりも、ちゃんと意味が通るのかを重視しますので、分からないふりはしないようにしています。ですので、多少不格好でも、分からない箇所は何度も聞き直しますし、繰り返し尋ねます。

また、クライアントの言語レベルや要望に応じて、どの程度通訳するかも悩みどころです。例えば、映画字幕のように一文一文翻訳するのは相手によっては耳障りですし、体力的にもそれを延々続けられるかと聞かれたら怪しいところです。

ですので、通訳のスタイルとして「相手の伝えたいパラグラフ」ごとに会話を区切り、一度通訳しますね、といって日本人クライアント側に説明し、続行してもらう、という形をわたしはとります。この辺は事前の打ち合わせが重要です。中には、ドイツ側のジョークや何気ない一言一句まで通訳してほしい、という人もいれば、意訳で構わない、という人もいますので。

通訳で得られるもの

こうした仕事で得られる人のつながりは大きいです。チャンスがあれば(ただし責任をもって)必ず挑戦していただきたいと思います。単発の仕事ではCVに書くのは難しいですが、将来必ずこうした経験は役に立ちます。自分が日本人であり、海外に滞在する以上、このようにアテンドをする機会は必ず訪れますので。

また、友人間で持ちつ持たれつなところもあります。今回は自分がいけないから君に任せるよ、という関係の友人を持っておくと、逆のことが起きたときに紹介してもらえることがあるので、こうした関係は築いておくべきでしょう。

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