ドイツ語で病院の予約を入れよう:病院の予約と医療費の支払い

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病院カテゴリの続きです。今回は、病院の予約と支払いや処方箋をつかう際の流れなどについて説明します。

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病院に予約を入れる

以前勉強方法のところでもチラッと触れましたが、日常生活でドイツ語を使うというのは勉強にはもってこいの場です。

これを、日々の学習に応用しようとすれば、別に危険な出来事でなくてもいいのですが、何か『印象的な出来事』とともに学習すれば、自ずと脳が重要な体験として頭の抽斗の中にちゃんと憶えていてくれます。
はじめて床屋へいって髪を切る、はじめて電車に乗って遠くに行くために窓口で切符を買う、はじめて外人局でビザを申請する・・・などなどです。

こうした記憶に残るような体験をすれば単語やフレーズを忘れにくいですし、また現地の人とドイツ語でコミュニケーションがとれた、という自信にもつながります。

そのため、今回の記事ではいくつかドイツ語のフレーズを用いていますが、別にここに記載したフレーズに限らず、自身で思いついたドイツ語はどんどん使ってみた方が勉強になるはずです。

以下、まずは病院を訪れるさいの手順からです。

電話予約は緊張します

電話予約は緊張します

病院を訪れる際の手順

以下の2つのどちらかの方法で病院にかかることができます。

  1. 先にアポイントを入れておいてから来院する
  2. 飛び込みで来院する

以下、それぞれの説明です。

1.先にアポイントを入れておいてから来院する

このやり方がシンプルかつオーソドックスで、病院での待ち時間も少ないため一番おすすめのやり方です。大衆医などはともかく、歯医者などはそもそも予約を入れておかないといけないようなところもあります。

アポイントは、電話を使ってもいいですし、電話じゃドイツ語が聞きづらい、とか近いから行った方が早いとかであれば、直接来院して『予約したいんですけど』でも通じます。

ドイツでの『予約したい』は以下のような言い回しになります。

  • Ich möchte einen Termin (bei ○○).
    (○○医師で予約がしたいんですけど)

もしかかりつけの医師がいるようであれば○○のところに医師の名前を入れて告げてください。初めての場合は『Ich bin neu(neuer Patient)』と告げれば『初診です』の意味合いになりますので、念のため伝えておきましょう。

こののち『いつがいいですか?』みたいな会話になると思いますが、ドイツ語に自信がなかったら単発でも十分通用します(am Montag, 13:00)みたいな感じでもオッケーです。

歯医者はともかく、大衆医などはたくさん医者がいるので、時間指定はともかく、何日の午前か午後がいいです、と言っておけばはねられるようなことは余りありません。

2.飛び込みで来院する

別に飛び込みで行ったからといって扱いが邪険になるわけでもありません(念のため、その病院のホームページを確認して『飛び込みお断り』みたいになっていなければ大丈夫です)。

飛び込みのデメリットは待ち時間が微妙に長くなることです(私の近所の場合は、それでも30分以上待たされたことはありません)。それさえ許容できれば飛び込みのほうが手間がかからずいいかもしれません。

フレーズとしては、以下のようなものを使います。

  • Ich hatte keinen Termin. Kann ich mich untersuchen lassen?
    (予約していないのですが、診察受けられますか?)

そうしたら『ちょっと待つわよ』みたいに受付のお姉さんに言われて『Wartezimmer(待合室)』で待ってなさい、と誘導されます。ここから先はアポイントをした人と同じです。

待合室では静かにしましょう

待合室では静かにしましょう

待合室から診療へ

もしかしたら病院によって違うのかもしれませんが、私のかかりつけのところはWartezimmerで待っていると医師がわざわざ待合室にやってきて自分の名前を呼びます。

そして自己紹介から入り、握手を交わしたのちに診療室へ連れていかれ『Was fehlt Ihnen(どうしたのですか?)』と言った切り口で問診がはじまります。

ここで、前回の記事でまとめましたが自身の症状を「3つ程度」ドイツ語で伝えましょう。

特に頻繁に発生する3つの『症状』、特に重要だと思われる3つの医師に対する『質問』および特に大きな3つの『不安』

あとは、医師から『どのくらい痛みが続いてますか?(Wie lange haben Sie diese Schmerzen schon?)』とか『ちょっと口の中見せてください Öffen Sie bitte den Mund)』とか質問が始まります。

この辺は分からなかったら(口とかお腹とかの)ジェスチャーを交えたり、究極の場合筆談など交えて乗り切るしかありませんが、医師もこちらが外国人だと分かっているので、ゆっくりしゃべってくれますし、難しい単語は避けてくれるはずです。

その後『原因は○○だね、しばらく××しましょう』みたいに病名治療法を宣告されます。一番重要な処なので、聞き逃したら必ずもう一度言ってもらうか、紙に書いてもらうかしましょう。

また、最後に念のため『どのくらいで良くなるのか』は確認しておきましょう。もしその期間で治らなけらばまた来院する必要がありますので。

  • Wie lange wird es dauern, bis ich wieder gesunde bin?
    (どのくらいで治りますか?)

支払いと処方箋

健康保険の有無責に関しては次の記事で詳細をまとめます(特に歯医者関係)。

一般的な医療費の支払いの場合、受付の際にお手持ちの健康保険の原本やカードを見せれば、あとは支払いはその保険会社のほうに請求がいきます。

特に書類や同意書を書かされるというわけでもなく、健康保険の契約者番号を受付のお姉さんがパソコンで打ち込めば終了するので、あっけなさ過ぎて少しびっくりしますが大丈夫です。

もし免責金(1000円を超えた場合は保険会社が負担するが、1000円までは自分で払いなさい、というような規約)がある場合は後日電話や手紙などで『いついつまでにここの口座に振り込んでください』という通知が来ます。

また、診察の最後に処方箋(das Rezept)を出してくれる場合もありますが、その場合は薬局にそれを持っていき、薬を処方してもらう必要があります。

赤い『A』が薬局の目印

赤い『A』が薬局の目印

薬局は大抵、日本と同じく病院の近くにあるケースが多いです。薬局の受付で処方箋を見せればあとは向こうの方で淡々と用意してくれるのでそんなに難しいものではないのですが、薬局では以下の2点に注意してください。

1.処方される際、必ず用法と容量を確認する

薬は半分毒のようなものですので、用法や容量を守らないと危険です。また、抗生物質のように途中で飲むのをやめてしまったら逆に治りが悪くなるような薬も中にはあります。

ですので、診療の際と同様に、もしドイツ語に自信がなければ紙に書いてもらうなり工夫して、最低でも「いつ(食前か、食後か)」「何錠(一日に何錠か、一回に何錠か)」「どうやって(水か、水無しか)」飲むのかを確認しておきましょう。

薬局での必要なフレーズは以下の通りです。

  • Können Sie mir bitte diese Arznei zubereiten?
    (この処方箋の薬をいただけますでしょうか?)
  • Wann muss ich dieses Medikament nehmen?
    (いつこの薬を飲めばいいですか?)
  • Wie oft muss ich pro Tag dieses Medikament nehmen?
    (一日に何回この薬を飲めばいいですか?)
  • Wie sol lich es einnehmen(nehmen)?
    (どうやってこれは飲めばいいですか?)
2.薬局では健康保険が適用されない

最後に、基本的に薬局ではお手持ちの健康保険は適用されないものと思っていてください。そして、ドイツの薬は微妙に高いことが多いです。

抗生物質

抗生物質

例えば、これは抗生物質剤ですが、3錠で2000円近くとられました。3種類ではなく3錠です。

また、上述したように病院でも免責金がかせられていたり、一度も保険を使わないとお金が戻って来る、というシステムの保険会社もありますので、可能であれば保険は使わないほうがいいです。

次回は、健康保険の詳細についてまとめます。