ドイツ留学を断念し、日本に帰国する人たちの理由

ドイツには多くの日本人が暮しています。中にはドイツでの就職や生活を夢見て、語学学校に通ったり、大学・大学院に通ったりする日本人も少数ながら存在します。ただ、その過程は平坦なものではありません。

私も、4年前に初めて語学学校に入ってから、20人以上の「ドイツ移住を目指した」日本人を見てきましたが、私以外に3年以上ドイツに残っているのは、ドイツ人と結婚した女性が1人、大学院に進学した女性が2人と、計3人だけです(なぜか女性が多い!)。

今回は、ドイツに移住するにあたり、日本人はどんな理由でそれを諦めるのか、やむなく帰国していった人々の傾向を分析していきたいと思います。

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やむなくドイツ滞在を断念する人々

私も、何度かドイツ滞在を断念しようかと思う事態が発生しましたが、なんとかすれすれで帰国する事態を回避しました。ただ、それも紙一重で、中には実際に帰国してしまった人もいますし、ドイツなんか二度と来たくない、という人もいます。

さて、そうした「滞在を断念」する理由には人によってまちまちです。今回、主だったものをまとめていきたいと思います。

1.金銭的な問題

留学はお金がかかります。アメリカやイギリスほどではないにせよ、ドイツに少なくともとどまり続けるためには、毎月最低でも10万円ていどは必要ですし、それを卒業まで2年続ければ240万、3年かかれば360万円です。

これは、大学・大学院にストレートで合格したときの話ですので、その前に語学学校などに通っていればその分の資金もかかります。旅行や交際費、新しいパソコンを買い替えるための費用など、生活費以外の部分で計上しなくてはいけないものも出てくるでしょう。

そういった金銭的な問題が重荷となり、日本へ帰る人も少なくありません。特に、ドイツでアルバイトができると思って期待していたら、思ったより稼げない、など、理想と現実の乖離が理由になることも多々あります。

2.健康上の問題

ドイツの気候は日本とは全く異なります。気候だけではなく、食生活、慣れないドイツ暮らしからくる孤独、ストレスなど、様々な病気を誘引する要素が少なくありません。そんな中、体を壊したのを機に、日本に帰国する人たちもいます。また、ドイツの病院のシステムも違いますし、問診などもドイツ語が使えないとやきもきする部分も多いでしょう。

3.家庭の問題

ワーホリなどを利用してドイツに暮らしている日本人の多くは、20代後半です。そうすると、親の年齢はすでに還暦前後となってくるかと思います。まだ介護には早い年齢ですが、すでに将来の家庭のこと、孫のこと、両親や持ち家、祖父母の墓の世話などの話も考えていかなくてはいけないと思います。

この点で、私は兄弟がいますので、多少なりとも気が楽なところがありますが、一人っ子の方などは、割と重圧に感じられている人も少なくありません。

4.語学的な問題

語学的に、最初の数か月は、まるで赤子のような無力感を感じます。ただ、これはある程度ドイツ語が話せるようになっても、中々解消されることはありません。事あるごとに、自分はネイティブではない、という言葉の壁を感じさせられる場面は存在します。

これが重荷となり、日本に帰る人も少なくありません。例えば、一年あればドイツ語が話せるようになると思ったがならなかった、一年あれば大学進学に必要なドイツ語が身に着くと思ったが合格できなかった、などなど。

5.職業上、学問上の問題

せっかくドイツの大学・大学院を卒業しても、ドイツですんなりと研究職のポストが見つかったり、仕事が見つかったりするとは限りません。むしろ、日本で働くより給料が下がったり、場合によっては全く仕事が見つからないケースもあります。

そんな場合、泣く泣く日本に帰国せざるを得ない人も存在します。例えば、ロンドンフォーラムなどを利用し、欧州における日系企業の就活に参加、そのまま日本で仕事を得て帰国するなど。

6. 性格的な問題

ドイツ人の性格を端的に言い表すと、我が強い、はっきり物事を言う、です。つまり、それとやりあっていけるだけのきつい性格をした人でないと、こちらに残っていけません。物凄く失礼な言い方ですが、ドイツに残っていける日本人は、日本社会ではうまくやっていけなそうな人が多いです(もちろん、私も含め)。

逆に、日本人らしい日本人の方は、多分あの瞬間湯沸かし器のように即座に感情をあらわにする欧米人の中に溶け込んでいくのは難しいかと思います。先進国の白人との国際結婚はなにかある種のあこがれの念をもって扱われていますが、ドイツ人男性と交際したことのある日本人女性の方の話を聞くと、「ドイツ人はもう御免だ」という結論に達する人も少なくありません。

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