私のドイツ留学2:ドイツへの到着と語学学校の開始日

留学のための情報を仕入れるためには、客観的、主観的、双方の観点からの分析が必要だと思います。客観的すぎると、DAADや外務省のホームページのように一般化されすぎて味気ないものになりますし、主観的すぎると、一般化されていないので、自分には当てはまらないケースもあります。

この記事では、基本的に「私の経験した」いわゆる主観的なドイツ留学~就職までの道のりを綴っていきますので、参考になりそうな部分をピックアックしていただけたら幸いです。

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ドイツ渡航とDüsseldorfへの到着

仕事を辞めると、解放感と同時に虚無感に襲われます。金曜日のありがたみや仕事終わりのビールのおいしさは、やはり仕事をしているときにしか味わえません。

私の場合、飛行機はルフトハンザ(ANA)を手配しました。いくつか理由があり、まず、オープンチケットを買うので帰りの便を調整する際に日本語で交渉できたほうがよいと思ったこと、もう一つは、ずいぶん前からスケジュール調整していたので、安く予約することができたからです。

エミレーツなど、別の国の航空会社だと安く上がるのですが、快適度でいったらやはりルフトハンザ(ANA)がダントツです。直行便ですし、飛行機内の映画など日本語の字幕がついています。

私はデュッセルドルフまで飛行機で向かい、そこから列車で1時間くらいの地方都市に赴き、そこで語学学校に通うことにしていました。12時間のフライトを終え、ドイツに降り立った時のことは今でも覚えています。

空港に降り立つと、入国審査のところで入国の理由を聞かれます。日本人はビザなしで3ヵ月は滞在できるのですが、一応語学学校の入学書を見せるように言われました。

到着初日は疲れていたので、語学学校を開始することになる都市には赴かず、デュッセルドルフに一泊することにしました。ちなみに、ドイツに来てはじめて食べた料理はケバブです。

語学学校の開始

翌日、列車でデュッセルドルフからミュンスターに移動、そこでグーグルマップを頼りにホームステイ先まで赴きます。

翌日から語学学校の授業が開始することになりました。学校へ向かうと、新入生は同じ教室に集められ、そこで一人ひとりグループ分けのテストを行います。私は、ドイツ語の文法書を読んでおきましたが、まったく話すことも聞くこともできませんでしたので、A1レベルからのスタートとなりました。

念のため書いておきますが、A1というのは、ヨーロッパの語学のレベルを定めるにあたって基準となるレベルのことで、A1レベルというのは一番下のレベル、つまり「おはよう」からはじめるレベルです。私がドイツの大学院を目指すために必要なのはC1ですので、ここから死ぬ気で頑張らなくてはいけません。

授業が開始すると、私のクラスには日本人はおらず、長期休みを利用してドイツ語を勉強しに来ている、いわゆる「ライトな」層のドイツ語学習者たちと同じクラスになりました。

彼らは16~20歳くらいの高校生、大学生で、オランダ、スペイン、フランスなどからきていました。中には、中国人や韓国人もいました。

クラスメイトはちょいちょい私を外に誘ってくれるのですが、年齢差も大きいですし、ドイツ語がA1ですと会話も成り立ちませんので、正直あまり彼らといても楽しいと感じませんでした。結局、彼らと飲みに行くようなイベントを行ったのは1~2回程度で、あとは家で勉強したり、川沿いをジョギングをしたりしていました。

私がクラスメイトと外出して楽しいと感じるようになったのは、B1レベル辺りで、「ドイツの大学に進学する」という共通の目的を持った仲間ができ、ドイツ語でコミュニケーションも、おぼろげながらにできるようになってからです。

A1レベルをパスするまで

と、いうわけでこのA1レベルの暮らしはそこまで楽しいものではありませんでした。学校が終わったら町中を散策しますが、基本的にドイツ語でできることは物凄く限られています。

ただ、学問的には、この基礎の基礎の部分は非常に重要です。まず、文法的な部分を外国語で一から学ぶ、というのは私にとって初めての経験でした。この経験は、ドイツの大学で第二外国語を勉強した際に大いに役立ちました。

続いて、毎日繰り返し似たようなフレーズを耳にし、口にするので、発音的な部分がだいぶ強制されました。これは、一番最初から語学学校に通うことの利点だと思います。

そんなわけで、日常会話もままならないような生活が1ヵ月くらい続き、A1の試験が行われます。試験の内容は全く難しくはありませんが、スピーキングもライティングも含む、1ヵ月くらい毎日勉強して受かるような設定ですので、1日2日では受かりません。

A1レベルのクラスが終わると、休みを利用してドイツ語を学習していたライトな学習者層は、語学学校を去っていきました。こうして、A2レベルの授業が新しいメンツとともに始まるようになります。