この前ロシアの友達とお酒を飲みに行ったときに『ステレオタイプ(ドイツ語ではdas Klischee)』の話になりました。
まあ、つまり、外国人から見て日本はどう見えるかとか、ロシアはどうみえるかとか、そういう日本人が好きそうな話だったのですが、中々興味深いことに、ロシア人は日本の映画が好きなようです(3人中2人が黒澤明監督の『七人の侍』を見たことがありました笑)。
これは余談ですが、その中でたまたまフランスの話題になりました(経緯は忘れましたが)。ロシア人曰く『あいつらは騒がしい』『迷惑な旅行客だ』としきりに言います(何か恨みでもあるのでしょうか)。
とりわけ、彼らの気に喰わないのが『人の話を遮って会話に入ってくる』ところだそうです。私はフランス人といえば、タキシードを着て女性の手の甲にキスをするジェントルマンなイメージがあったのですが、まあKlischeeなのでどちらの言っていることも的外れかもしれませんが笑
というわけで、今回はロシア圏ではとりわけ失礼なことであるような『会話に割って入る』という表現についてまとめます。
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会話に割って入る
以下の3通りが主な表現方法です。
- j4 unterbrechen
- j3 ins Wort fallen
- j3 in die Rede fallen
早速使い方を見ていきましょう。
1.unterbrechen
例えば、
Tom hat einen Redner mit einer Frage unterbrochen.
(トムは質問によって話し手を遮った)。
となります。ちなみに、unterbrechenは分離動詞ではないので注意してください。
2.3.j3 ins Wort fallen/ j3 in die Rede fallen
両方とも『言葉を遮った』か『話を遮った』かの違いなので、まとめてしまいましょう。
例えば、
Tom ist ihm ins Wort gefallen.
(トムは彼の言葉を遮った)
または
Tom ist ihm in die Rede gefallen.
(トムは彼の言葉を遮った)
となります。注意しなくてはいけないのが、動詞のfallenは現在完了を作る際に、habenではなくseinをともなうということです。
habenを用いた現在完了が80~90%といわれていますが、ときにはseinを用いる現在完了も存在します。
以下のようなときに、seinを用いる決まりになっています。
日本人ではあまりいないと思いますが、それでも外国語が喋れるようになってくるとつい相手の会話を遮って言いたくなってくることもありますが、我慢しましょう。
重要なボキャブラリー
unterbrechen (unterbrechen,unterbrach,unterbrochen):動詞
中断する、遮断する、遮る、などの意味です。英語では『interrupt』にあたります。今回は『会話を遮る』の意味で紹介しましたが、他にも以下のように使えます。
Ich habe meine Arbeit unterbrochen, weil ein Telefon geklingelt hat.
(電話が鳴ったので、私は仕事をいったん中断した)
名詞化すると『die Unterbrechung』となり、中断、中絶、妨害などの意味を持ちます。
fallen (fallen,fiel,gefallen):動詞
英語の「fall」と同じで、たくさんの意味があります。主なところでは、落ちる、転ぶ、つまずく、死ぬ、などですが、単に『突発的な動作』といったニュアンスでも用いられます。
正直この辺はニュアンスの違いなのでネイティブではに我々にはわかりませんから、成句としてj3 ins Wort fallen/ j3 in die Rede fallenで『会話を中断する』の意味として憶えてしまいましょう。