以前の記事でも書きましたが、私はドイツの大学院に入学する際に、ドイツ語と合わせて英語のB2レベルに相当する試験が必要でしたので、そのために1ヵ月くらい、参考書とオンライン英会話を利用して勉強しました。
今回は、どのオンライン英会話にどのような特徴があるのかについてまとめていきたいと思います。
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オンライン英会話を、価格帯で雑に分けると以下の3つに分類されます。
格安なものは、30分辺り200円~500円程度、中には100円代のものもあります。中級英会話では30分1000円前後。高級なものは30分2000円から最大で5000円程度となります。
さて、世の中の物が高いには、大抵理由が存在します。まず、そもそもの原価が高い、あとは、広告費が高い、人件費が高い、などです。
オンライン英会話の世界は、基本的に人件費=原価となります(もちろん他にもコストはかかりますが)。通常の通学式の英会話スクールなどと違って、土地代もかかりませんし(中にはかかっている会社もあります)、講師への給料が大きな割合を占めています。
講師の質が良ければ、基本的に良い給料を払わなくてはいけません。ですので、資格持ちの講師はいい給料を求めます。また、そもそもの最低賃金の高いネイティブ系の国(イギリス、オーストラリア、アメリカ)などからきたネイティブ系の講師も高い給料を要します。
ですので、この人件費率の高い「オンライン英会話」という業界では、基本的に「値段」と「講師の質」は比例関係になりやすい関係にあります。実際に、私も色々と受講しましたが、確かに値段が高くなればなるほど、講師や教材の質は上がります。
ただ、ここで注意しなくてはいけないのが、我々が払う学費=講師の給料、に直結してはいない、という点です。会社側は講師への給料を差っ引いた利益の中から、別途広告費や運営費、あるいは日本人スタッフへの給料を支払う必要があります。
ですので、こういうと言い方は粗いですが、我々が支払う受講費の中には、すでに広告費などが織り込まれている、というわけです。特に大々的な広告を行っている会社の場合。
ですので、必ずしも「高い受講料」=「いい授業の質」とは結び付かないわけです。ある程度の比例関係は認められるでしょうが。
続いて、それぞれのオンライン英会話のメリット・デメリットについて見ていきたいと思います。
30分辺りの価格帯が200円~500円程度、オンライン英会話の業界ではもっともポピュラーなジャンルです。実際に支払うのは1回ごとではなく、1ヵ月6000円とか7000円とかです。
一応、フィリピンなど人件費の安い国の中で「英語の話せる層(例えば有名大学の生徒など)」をスカウトしていますので、英語は話せます。ただ、英語が話せるのと英語を教えられるのとではまた別の問題ですので、彼らは英語は話せても、英語を教えられる技能が伴わないことが多いです。
この層の講師は、ゆえに「ただ英語で話す機会」を設けたい人にはうってつけでしょう。特に指導者もつけずに、ゴルフの打ちっぱなしにいくようなものです。
この中級英会話の層は幅があります。まず、教員資格などを持ったいわゆる「教えるのがうまい発展途上国の講師」、逆に「英語圏からやってきたが教員資格をもたない講師」、などがこの中級英会話層にいます。
価格帯は30分あたり1000円程度、毎日1ヵ月使えば30,000円です。私がIELTS取得に当たって、この層の「教員資格を持たないが、英語圏からきた講師」とのレッスンを選択しました。
最後に、高級英会話です。例えば、ECCなどがこれに該当します。もともとECCは通学型スクールですので、講師やインフラは基本的に既存のものを利用しています。
この形態の特徴は、単なる「レッスン」だけでなく、あらゆる点までサービスが行き届いている点です。つまり、勉強のスケジュールのたてかた、英文の添削、などなど。逆に言えば、ここら辺の部分が自分でできる、という人にとっては、いらないサービスにも金を払っていることになります。
どの形態がおススメかは、結局資金やスケジュール、自分の英語レベルに寄ります。あまり英語に慣れていない、勉強の仕方が分からない人が、まったく自分任せになってしまう形態を選んでも、ただ時間と金の無駄になる恐れがあります。
私の場合、自分の弱点がすでに「(ドイツ語を勉強していたために)ブランクがあいていたこと」と、「文法や語彙の正確さに難がある」ことであると明確でしたので、その2つを補完する目的で、格安を一つ、中級のものを一つ、並行して受講することにしました。
ただ、それに並行して参考書も取り入れましたし、自分で新聞などを読んで語彙を増やしたりもしました。オンライン英会話でできることは限られていますので、いかに上手に使いこなすか、がカギになります。
このことを覚えておきましょう。