ドイツの大学・大学院入学後のビザ(Visum)の手続き

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ドイツの大学・大学院に合格し、籍を置くようになると、学生ビザの申請を行わなくてはいけません。もちろん、州によって多少勝手は異なるものの、基本的なやり方は同じだと思いますので、私のケースをサンプルに、どのような手続きを行ったのかまとめていきたと思います。

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ドイツの学生ビザの取得

大学・大学院での就学が目的の場合「学生ビザ(Studium Visum)」の申請を行う必要があります。外務省のホームページによると、学生ビザの申請は「ドイツ国内」で行わなくてはいけないので、日本国内ではできません。

ですので、日本国内で必要な書類を用意しておいて、ドイツでビザ申請を行う、という流れになります(日本人の場合、3ヵ月ビザなしでドイツに滞在可能なので、その間におこなう)。以下、私の大学の場合、どのような手続きをおこなったのか、時系列でまとめていきたいと思います。

1.外人局があちらからやって来る!

住民票の登録に関しては、到着後1週間以内に行わなくてはいけないのですが、ビザに関しては3ヵ月猶予があるので、正直、最初の1ヵ月くらいはオリエンテーションも忙しいし、放っておこうと考えていました。

ところが、大学院入学後1週間目くらいに『International Orientation(留学生のための情報交換会)』が行われ、それに参加した際、そこでたまたま外人局のビザ担当者がチラシを持って立っているのを発見しました。

話を伺うと、この州では(少なくとも学生のビザ申請は)予約を事前に行う必要がある、私がここに担当者の連絡先と、当日の持ち物リストと、申請用紙を用意してあるから、メールして都合のいい日時を教えてね、とフレンドリーに言ってくれました。

メールを送ってみると、自動返信で『ただいま大変込み合っております!返信までもうしばらくお待ちください』というメールが届いたのち、2日くらいして「○○日の××時はいかがですか?」というメールが担当者から届きました。

私が語学学校の生徒としてビザの申請を行った際には、自分で外人局に行って予約をしなくてはいけなかったので、大学生になるとこういった部分で恩恵が受けられるようです。

2.持ち物のチェック

当日持っていくものに関しては、以下のものを持ってこいと、外人局側からの指定を受けました。

  1. ビザの申請用紙
  2. 健康保険のコピー-Krankenversicherungsnachweis
  3. 住居の契約書のコピー-Mietvertrag
  4. パスポート-Pass
  5. 自分の写真-biometrisches Lichtbild
  6. 入学証明書(コピーでもオリジナルでも可)-Immatrikulationsbescheinigung
  7. ドイツの住民票の写し-Anmeldung Einwohnemeldeamt
  8. 経済的な負担の証明書-sonstige Finanzierungsnachweise
  9. 申請費用-110ユーロ

この経済的な負担の証明書、は毎月700ユーロ(おおよそ)×自分の滞在したい月分の現金が口座にあれば、それでも問題ありません。私の場合は、日本から全部ユーロに変えてドイツの銀行に送るのが面倒だったので、親に経済的負担証明書、のサインだけしてもらいました。

3.ビザ申請用紙を完成させよう

ビザ申請用紙で聞かれることはだいたい決まっています。出生地、滞在の目的、資金の出所、父母の名前、配偶者の有無、などです。この辺は、迷うところがあれば空欄にしておいて、当日聞いてその場で埋めるのでも問題ありません。また、英語でも質問が書かれているので、辞書を使いながらやればなんとかできます。

ちなみに、私が迷った質問が以下のものです?

Sind Sie vorbestraft?

『あなたは、罰せられたことはありますか?』

ここで実は、自転車の昨年赤信号無視で、ドイツで警察に罰金切符を切られた経験があったことを思い出しました。これはビザの申請に響くのではないか・・と戦々恐々としていましたが、どうやらここでいうvorbestraftは『法廷で裁かれた』ことがあるかどうか、だと受付のお姉さんが教えてくれました。

と、なると日本国内での交通違反などもここには書き込まなくていいのでしょうか?多分大丈夫だと思います。その辺は念のため担当の人に聞いてみてください。

4.申請当日の流れ

事前にメールで担当者と打ち合わせをして予約をとっていたので、当日は特別並びもしませんでしたし、スムーズでした。聞かれたこととしては、以下のようなことです。

『前にもドイツに来たことがあるのね?』『前は何処の都市にいたの?』『今回は修士?それとも学士?』『今回ドイツに来てから、他の都市で住民登録してないわよね』

あと、上述の持ち物チェックには書かれていませんでしたが『銀行の口座状況が確認できるモノ(Kontoauszug)』を次回持ってきてね、と言われました。次回というのも、今回の面接ののち、書類を本部に送って、ビザが送られてくるまで3~4週間程度かかるので、その際に再度訪れなくてはいけないとのことです。

最後に『面倒だから、次の予約も今していく?』と言われ、とてもフレンドリーな形で終わりました。以前語学学校用のビザ手続きを行った時よりも、比較的に外国人受け入れが進んでいる都市のようで、終始順調でした。

ちなみに、KontoauszugはDeutsche Bankであれば、支店の機械か、パソコン上で印刷が可能です。オンラインバンクを使っている人は、支店での発行はできず、パソコン上で自分で印刷するしかありません。

5.ビザの取得

結局、マスターの限界である2年分のビザを受付の人が申請してくれたようで、晴れて2年間、ドイツ(EU)に居住できる権利を得ました。仮に、インターンシップなどを行い、これ大学に滞在する期間が長引くような場合、延長させることが可能です。

また、注意点として、途中で半年以上海外に滞在すると、このビザは失効してしまい、また一から全部手続きを行わなくてはいけません。

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