退職後に課税される住民税は海外留学の思わぬ落とし穴に!

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順番はどれでもいいのですが、一番簡単な『住民税』のお話から行きましょう。

さて、住民税とは何でしょうか?会社勤めの方は、給与明細などに表記され、毎月天引きになっていたと思います。

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住民税:住民税とは何か

住民税とは、文字通り住民がその住んでいる地方公共団体に対して支払う義務のある普通税のことです。

そのため、国に対して払うのではなく、「自分の住んでいた地方公共団体」に払う、ということが肝心です。

「自分の住んでいた地方公共団体」とは、つまり昨年の6月以降自分の住んでいた市町村を指します。現在進行形ではなく、過去形であることに注意してください。

ドイツに行くぞ!日本の住民ではないし、所得がゼロだから今年は住民税は払わなくっていいんだ!とはいかないということです。

前年分の所得に応じて、前年分の住民税を、翌年払う義務が、残念なことに我々には課せられているのです。

住民税の計算方法(略)

実際には、生命保険分の控除があったり、自分で計算してみてもぴったりとはいかないので、ここでは詳細な説明ははぶき、ものすごい大ざっぱな考え方だけ記載します。

(所得―控除額)×税率=住民税

ちょっと大ざっぱ過ぎましたでしょうか。

ざっとした額だけ知りたい、という人は、前年と給与があまり変わらなければ、今年の給与明細から控除されている住民税の額とだいたい一緒です。

人にもよりますが、2~30万前後くらいみておけばいいのではないでしょうか(あくまで大ざっぱに、ですが)。

それでも念のため、詳細な額が知りたい、という人のために詳細を下記で説明します。面倒な人は読み飛ばしていただいて大丈夫です。

住民税の計算方法(詳細)

ちゃんとした計算は、FPの試験などでもでてきますが、こんなところで活用するとは思いませんでした笑

1『給与所得金額』

給与所得金額=前年1~12月までの給与所得-給与所得控除です
この計算は面倒なので(年収によって控除の率が違うので)、源泉徴収票などで『給与所得控除後の所得』を調べてください。

ここでは仮に鈴木さん(銀行OL:独身)の給与所得金額を200万と仮定して話をすすめましょう。

2『所得控除』

先ほどの『1給与所得金額』からさらに『2所得控除』もマイナスできます。この、所得控除を行った後の金額が、実際に住民税に課税される基本金額になります。具体的には、以下の控除がなされます。

A:基礎控除→誰でも33万円控除
B:配偶者控除→扶養配偶者のいる場合33万円
C:扶養控除→20歳未満の扶養家族がいる場合、33万円ずつ控除
D:社会保険控除→社会保険料の全額が控除対象
E:生命保険料控除→年間の生命保険払い込みがによって以下の通り
12000円以下:全額
12000~32000円:払い込み額×50%+6000円、
32000~56000円:払い込み額×25%+14000円
56000円以上:28000円

以上をすべて足したものを、1で調べた値から引き算します。
1給与所得金額-2所得控除=課税金額(X)が求められます。

鈴木さんの場合、独身なのでA,D,Eが控除されます。Aは33万円、D,Eは設定していませんでしたが、それぞれ30万円と2万円にしておきましょう。

すると、課税金額Xの値は200万円-(33万円+30万円+2万円)=135万円となります。

3 『調整控除額』

この項は、計算が面倒な割に住民税の計算結果に及ぼす影響が少ないので、合理的な人は読み飛ばしてください笑 (この調整額は、最終的な住民税の額から引いてもいい値ですが、たいした額にはなりません。)

X=135万という値が算出されました。これが、200万円より高いか低いかで、その後のフローが異なります。

以下の判断基準をご覧ください。

1. Xが200万円以下の人
次の(1)と(2)のいずれか小さい金額の5%
(市民税3%、県民税2%)
(1)人的控除の差の合計額
(2)市・県民税の合計課税所得金額

2. Xが200万円を超える人
(1)人的控除の差の合計金額-(合計課税所得金額-200万円)を計算する。
(2)(1)×5%(市民税3%、県民税2%)=調整控除とする。ただし、(2)が2,500円未満のときは、(2)は2,500円とする。

長野県諏訪市ホームページから引用させていただいて、少し改正しました。さて、このあたりで微妙に読む気がなくなったのではないかと思います。

ちなみに、人的控除とは、基礎控除や配偶者控除など、控除のうち人に関するもののことを指します。『人的控除の差』は、基礎控除に関しては5万円と定められているのでそれをそのまま計算式に使います(配偶者控除、扶養控除などの人的控除の差が知りたい人は、諏訪市のHPを参照してください)。
諏訪市HP→http://www.city.suwa.lg.jp/www/info/detail.jsp?id=3826

ここでは、鈴木さんは扶養者も配偶者もいないので、基礎控除の差額5万円だけが考慮されることになります。独身の方は大体みな5万円と考えてください。

5万円×5%で、2500円(市民税1500円、県民税1000円)です。これは何かというと、住民税から差し引かれる額のことです。まあこれをPとでもしておきましょう。

4『住民税の計算』

所得割(X×10%)+均等割(4000円)-調整控除(P)が、最終的に一年間に収める住民税の額です(住民税は、都道府県と市区町村税をあわせたものですが、別に一緒に計算しても結果は変わらないので10%で統一します)。

数学的にいくと、
(X×0.1)+(4000)-P=住民税
(1350000×0.1)+4000-2500=136,500円

13万6500円と出ました。これが一年に支払う鈴木さんの住民税です。

支払方法

会社勤めのときは毎月の給料から天引きされていきますが、退職となると支払い方が若干イレギュラーな形になります。

退職して、しばらくすると自宅に納税を促す書類が送られてきます。これを、自分で一括、ないしは毎回支払わなければなりません(1~5月までに退職した場合、一括徴収が原則ですが、直接交渉すれば分割も認めてくれるケースもあります)。

海外に行ってしまうと、当然自分では払えなくなるので、一括で払ってしまうか、家族の方を代理人として、支払ってもらうやり方があります。

ちなみに、最近では地方公共団体もニュースなどで取沙汰されているように、強引な差し押さえで一家心中を招いた、などの事件も発生しています。

なので、ややセンシティブになっているところがあり、減額は難しいですが、1年の支払い期間を2年に延長してくれ、などの相談はよくきいてくれます。

不払のデメリットは?

当然、払わなくてもいいもは誰も払いたくありませんが、あいにくそうはいきません。

一般に、住民税を支払わないで放置しておくと、以下の措置がなされます。

  1. 督促
  2. 調査
  3. 差し押さえ

まあ、この項に関しても、他にも『住民税 差し押さえ』で検索していただければ、差し押さえの実態について述べられていろいろ述べられている、ここではざっと流れをつかむだけにとどめておきましょう。

要するに、海外に行くからといって、放っておく選択肢は無いということです。

海外転出届け

最後に、ドイツに行く前に、絶対に忘れてはいけないのが、『海外転出届』です。

これは何かというと、住まわれている住所の住民票を抹消し、海外住所に移すという意味です。

後述する『健康保険』のところでも触れますが、これをしておかないと延々と住民税が発生する形になります(海外転出届のやり方とメリットに関しても、おいおい触れていきます)。

まとめ

  • 住民税は前年の所得に応じて課せられる!
  • 計算が面倒な人は、大体30万前後を見積もっておく!
  • 不払いは差し押さえ措置の対象となるケースがある!
  • 海外転出届を必ず忘れない!

これだけ抑えておいていただければ大丈夫でしょう。

次回から徐々に複雑になります。次回は『健康保険』です。

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