環境大国ドイツはとても厳しい!ゴミの分別における注意点

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ドイツにはエコ、リサイクルなど様々な標語が並んでいます。ドイツはヨーロッパでも有数の環境意識の高い国で、特に資源の再利用に関してはかなり力を入れているように思えます。

ドイツの環境に対する関心・意識に関しては以前別の記事で触れました。

ドイツは環境意識が高い国ですので、大学のディスカッションに使わなくとも、一般教養として頭に入れておくのがいいかと思います。

ドイツ人は自分で自虐するほど『geizig』(ケチ)な国民性と言われていので、まだ使えるものを捨てようものなら怒られますし、食べ物を残すなどもってのほかです。

ドイツという国が、もともとジャガイモしかとれなかったのでジャガイモ料理が普及したと言うほど資源の無い土地ですし、以前近所のおばさんが『私のお母さんの若いころは戦争で食べるものなんて何もなかったのよ』と言っていました。

このあたり、同じく石油資源に乏しく、戦禍と戦後の物不足を乗り越えてきた日本の国民性と似ている気がしないでもありません。

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ゴミの分別

さて、ドイツに来られたばかりの人が最も戸惑うのはごみの分別方法だと思います。私は最初ホームステイに滞在していたのですが、紙はこっち、食べかすはこっち、とホストファミリーに七面倒に言われたことを憶えています。

ドイツでまとめなくてはいけないゴミの分別種類は大まかに以下の通りです。日本よりも大分複雑で、大分細かいですが、ドイツに住んでいる以上は頑張って慣れていきましょう。

  1. プラスチック、食べ物の容器など
  2. 再利用できない紙など
  3. ペットボトル、ビール瓶など
  4. その他ジャムなどの瓶
  5. 食べ物の滓、残飯など
  6. 衣服や靴など
  7. 粗大ごみ

以下、具体的に違いを見ていきましょう。

1.紙

これは再利用するためにそもそも他のごみとは別にカテゴライズされています。例えば、ノートや、チリ紙や、いらなくなったコピー用紙などはみなこの『紙』に分類されます。

注意しなくてはいけないのが、例えば『ティッシュ』や食べ物の入っていた『紙の空きパック』などはこのゴミ分別における『紙』には該当しないところです。

要するに再利用することが前提なので、再利用できなそうな紙に関してはこの分別にカテゴライズしてはいけない、ということでしょうか。

2.プラスチック、食べ物のパックなど

恐らく普段生活していて一番使う頻度が高いのはこのカテゴリだと思います。つまり、紙以外の日常の廃棄物全般がこれにカテゴライズされます。

例えば、ワックスやシャンプーなどの空き容器や、食べ物のパックや、パンなどをくるんでいるビニールやビニール袋などはこちらにすべて該当します。また、下の写真のようなものも紙に見えますが、このカテゴリに該当します。

ジュースの容器

ジュースの容器

3.再利用できない紙など

1.紙と混同してはいけないのですが、例えば机を拭いて汚れた紙製のものや、再利用できそうにない紙製のものはみなこっちです。

4.ペットボトル、ビール瓶など

ゴミのなかでも集めていて楽しいゴミが『ペットボトル』『瓶』などスーパーにもっていくと換金してもらえるようなゴミです。

ビンや、ペットボトルに関しては、換金制度が設けられています(リサイクルのために)。

これらの店頭価格には、もともと『空き容器をスーパーに持って行って返金されるお金』が含まれていますので、これらは飲み終わったあとには綺麗にあらって店頭にもっていけば換金できるのです。

例えば下の写真には『PFAND €0.25』と書いてありますが、これは『デポジット 0.25ユーロ』という意味です。なので、これを一つ持っていくだけで約30円程度貰えるということです。

ペットボトル容器

ペットボトル容器

ただ、問題は買ったお店でしか換金できないので(まれにどこでも換金できるようなものもありますが)、たくさん集めてしまうとどこで買ったペットボトルだったか忘れてしまうので気をつけてください。

5.その他ジャムなどの瓶

中には換金できないような瓶もあります。例えば、コーヒーの空きビンや、ジャムの空きビンなどです。飲料物以外の空き容器は基本換金できないものだと思っていてください。

こうしたものの場合『2. プラスチック、再利用できない紙など』とはまた別に分別する必要がでてきますので注意してください。

ジャムの容器

ジャムの容器

6.食べ物の滓、残飯など

こうした生ごみのことを『Biomüll』と言います。これらも紙と同様に再利用される運命にありますので、しっかり分別しなくてはいけません。これには当然残飯も含まれますし、果物や野菜の皮も含まれます。

ただ、夏場などはこうした残飯がごっそりたまっていくと臭いが気になりますので、吝嗇なドイツ人にならって我々も食べ物は残さないようにしましょう。

左の『Bio』と書かれたものが生ごみ専用のゴミ箱

左の『Bio』と書かれたものが生ごみ専用のゴミ箱

7.衣服や靴など

ドイツの再利用は徹底しています。町中に以下のような不思議な物体がありますが、これは衣服を再利用してくれる機械(?)です。

服や靴のリサイクルボックス

服や靴のリサイクルボックス

まあ、衣服でしたらフリーマーケットとか中古雑貨屋とかで売る手もありますが、破れてしまって使い物にならなくなったようなものはここへぶち込みましょう。

8.粗大ごみ

すいません、これに関してはやったことがないので分からないです。ただ、以前雨に濡れた家具を粗大ごみとして家の外に出していた人がいましたので、おそらく他のゴミと同様に家の前まで取りにきてくれる仕組みだと思います。

学生として滞在している分には粗大ごみは基本的にはでないと思います。(スーツケースが壊れたとかなら別ですが)

ゴミのポイ捨て

あまり良い言い方ではありませんが、ドイツ人はどちらかと言えば日本よりはごみのポイ捨てに関しては寛容(?)です。

路上で煙草の吸殻を捨てたり、パンを食べた後の紙をくるくるっとまとめてその辺にポイ捨てしたりする人もいますが、これはあまり良い気分がしません。

ドイツには公園にも道端にもゴミ箱が設置されており、外で発生したゴミに関してはここに捨てていくのがデフォです。ゴミ箱には灰皿も隣接されているので、ポイ捨てではなくこうしたゴミ箱にすてるように心がけましょう。

例えば、以下の写真では穴のあいたところにタバコのゴミをいれる仕様になっています。

灰皿のついたゴミ箱

灰皿のついたゴミ箱

ドイツのゴミ収集

ドイツのごみ収集は週に1度と決まっています。私の住んでいるところは毎週月曜日の朝になると以下の写真のように、家々が家の前にゴミ箱を持ち出しておきます。

ゴミ収集車が来る前の通りの様子

ゴミ収集車が来る前の通りの様子

それをゴミ収集の車が一軒一軒まわって回収していく仕組みですので、毎週違った種類のゴミを違った日に捨てなければいけない日本とは違って楽に見えますが、一回のがすとまた一週間ゴミがたまっていってしまいますので割とリスクは高い仕組みです。

御飯を一粒残さず食べることが美徳とされている日本のように、ドイツもまた苦しい環境下で環境意識が促進されてきた国です。ドイツや日本のように、資源をもたない国が、アフリカや中東などの資源を持つ国よりも経済的に豊かであることは、中々興味深いことのように思えますが。

一口コラム

外務省に『リサイクル率の高い国』ランキングというものが掲載されており、以下のようになっています。

1位:アイルランド
2位:スイス・スウェーデン
4位:ドイツ
5位:オランダ・ニュージーランド

リサイクル率の高い国

残念ながら日本のリサイクル率は上位10位に食い込んでいませんでした(アジア最高位は10位の韓国です)。他はオセアニア、北欧のランクが軒並み高い形です。

いろんなデータを調べてみると、例えば日本はプラスチック廃材の再利用などのある一定分野では世界をリードする高いランクに位置づいているようですが、他の部分で部妙なところがあるため、全体として見劣りする結果になってしまっているようです。

ドイツは再利用優等生とはいえ、それでもまだまだゴミ問題に対する課題は山積みのようです。以下の記事をご覧ください。

Europa hat ein Abfallproblem. In Europas Kommunen werden rund 500 Kilogramm Abfall pro Person und Jahr produziert. Nur 40 Prozent dieser Abfälle werden jedoch wiederverwertet, obwohl diese zum allergrößten Teil aus wiederverwertbaren Materialien wie Kunststoff, Glas oder Papier bestehen. Weitere 40 Prozent werden deponiert und der Rest verbrannt.

『ヨーロッパはごみ問題を抱えている。ヨーロッパの地方自治体には、毎年住民一人当たり500kgものゴミが排出されている。この中には、プラスチックや、ガラスや紙などまだまだ再利用の余地のあるものがたくさん含まれているにもかかわらず、こうしたゴミのうちわずか40パーセントしか再利用されないという現状である。残りは廃棄処分されたり、焼却処分されたりする。』

ゴミの再利用に上限はないようで、上位に甘んじることなくさらなるゴミの軽減にドイツは取り組んでいくようです。

ゴミを埋め立てる場所の不足やごみ処理にかかる地方自治体のコストもそうですが、ゴミを焼却するときに発生するCO2もまた、温暖化や公害を引き起こすと問題視されており、それらを軽減させるためにはやはり根本的にゴミを減らすことが一番なのです。

例えば、先日ドイツの新聞で、スーパー・物流業者から発生したゴミの焼却価格をそうした企業そのものに課す、という記事があり、ドイツのスーパーはより一層エコに努めなければならないと書いてありました。

ただドイツを含めEUがリサイクルに努める一方で、中国・インドなど発展途上国が経済発展のために大量の資源を使用し、大量のごみを排出している事実も存在します。

ヨーロッパが産業革命時代以降に散々二酸化炭素を排出してきたもの事実なので、おそらく一概にゴミを湯水のように垂れ流していく国々にすべての非があるとはいいきれません。

リサイクル、新エネルギー、技術革新といえども、やはり経済原理のうえに成り立っているわけで、あまりに採算のとれない省エネは誰からも相手にはされません。やはり、こうした環境意識に前向きな国の研究者たちによって、より効率的かつ省エネな技術が安価に確立されることが理想でしょう。

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