ドイツでの生活と様々な新しい体験がドイツ語の勉強には最適!

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私は、ドイツ語学習最初のほうで『Steuerberater(税理士)』という単語を憶えました。今でも憶えてますし、多分忘れません。ドイツに来た始めのころ、ゲストファミリーとの会話で、家族の話題に触れました。そのとき、ホームステイ先のお母さんに『お姉さんは何をしているの?』と聞かれ、とっさに持っていた辞書で調べた単語がそれだったからです。

他にも、発音を間違えて恥ずかしい思いをした単語、大学のセミナーで発表するときに覚えた単語など、今でも忘れようと思っても忘れられない単語がいくつかあります。

人間、ある印象的な体験とともに覚えたことは中々忘れません。それがある程度難しい単語であっても、難しい成句であろうと、体験とともに脳が『この情報はいつか必要だ』と認識し、憶えていてくれるのです。

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体験と学習

私は、新しい言語を勉強するとき、机のうえの勉強も重視しますし、より実践的な勉強も並行して行います。おそらく、それが一番効率の良いやり方だからです。

まず、人が新しい言語を習得していく過程についてですが、これは、ご存知の通り一朝一夕にはいきません。日本の英語教育は、スピーキングよりもリーディングに重点をおいているため、必ずしも英語の成績の良い人が、英語が話せる人、とはなりません。

ただし、逆もしかりで、英語がペラペラの人が、それでは英語のアカデミックな文章を難なく理解できのか、というと、それもまた別問題なのです。書くこと、読むこと、聞くこと、話すこと、こうした複合的な理解の上で、はじめて「新しい言語を習得する」というレベルに達することができます。

ただし、そうした「書く」「読む」「聞く」「話す」すべてに共通して重要なことが一つあり、それが「多くの単語を知る」ことです。単語を知っているからと言ってその言語が話せるとは限りませんが、単語を知らないことには新しい言語は絶対に習得できません。

また、単語を知る、の中にもいくつかレベルがあります。例えば、文中で「heikel」という単語をなんとなくわかる、はっきり分かり、はっきり分かりかつ使いこなせる、とではそれぞれレベルが違います。

文中でその単語を知っている、レベルに達するには、そこまで難しくありません。ひたすら単語帳をつけ、中学校でやったように丸暗記すればいいのです。ただ、その単語を使いこなすとなると、机上の勉強ではなく、現実の会話や生活の中で、その単語を積極的に使っていく必要が出てきます。そうして初めて、その単語は自分の頭の引き出しの中の「絶対に忘れないリスト」にリストアップされるのです。

体験の学習方法

そのため、ドイツ語を習得するためには、ドイツで生活することが一番だ、とよく言われています。もちろん、日本にいながら習得することも可能ですが、あくまで効率を考えたうえでの話です。

なぜなら、ドイツにいれば、新しく覚えた単語を使う機会に豊富に恵まれているのです。具体的には、はじめて床屋へいって髪を切る、はじめて電車に乗って遠くに行くために窓口で切符を買う、はじめて外人局でビザを申請する・・・などなどです。

こうした、ドイツ語を使う機会に積極的に出くわすようにすれば、おのずと、新しい単語を使う機会に恵まれますし、それに応じて脳にインプットされる単語の量も増えていきます。

こうした、新しい物事にドイツでチャレンジするときは、必ず新しいフレーズや単語を使ってみましょう。その場ですぐにはできないと思うので、事前準備が必要です。

それを、恐る恐る鉄道の窓口のお姉さんに伝えてみて、上手く伝わっても、伝わらずに恥をかいても、その体験は、いずれにせよ脳に焼き付きます。