愛情表現からベッドの上まで:夜のドイツ語講座

このブログのテーマは、最初はドイツ留学に関することだったのですが、今ではメッサーシュミットからシュパーゲルまで、ドイツに関することならなんでも記事にするブログになってしまいました。

今回のテーマはドイツ語での恋愛(および性的)表現です、ドイツ語は知れば知るほど奥が深いです。今回は、恋愛からベッドの上まで、生々しいものからロマンチックなものまで、様々な場面で知っておくと便利なドイツ語をまとめました。

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ロマンチックなドイツ語

まずはライトなものからいきましょう。ドイツ人はなんか堅苦しそう、真面目そう、というイメージが多いと思いますが、ドイツ人は結構真面目にロマンチックな恋愛をします。それゆえ、恋に悩んだりすることも多く、有名なところでは、ゲーテの「若きウェルテルの悩み」などでしょう。主人公ウェルテルは、婚約者のあるシャルロッテに道ならぬ恋をし、やがて命を落とします。

他にも、恋愛をテーマにしたドイツ文学は多く、ドイツ人らしい真面目な恋愛観を学ぶことができます。

Was ist alles, was in Jahrtausenden die Menschen taten und dachten, gegen einen Augenblick der Liebe? Es ist aber auch das Gelungenste, Göttlichschönste in der Natur! dahin führen alle Stufen auf der Schwelle des Lebens. Daher kommen wir, dahin gehn wir. Quelle: Hölderlin, Hyperion oder der Eremit in Griechenland, 1797-1799

「恋の一瞬に比べて、人類がいったい数千年にわたってなにを行い、なにを思惟してきたというのだろうか。そのうえ、万物の中で、それは至高の、神聖さを携えた感情であろう。人生の始まりからそこへと、すべての段階は導かれている。我々はそこからきて、そこへと帰っていくのだ。」ヒューペリオン(byヘルダーリン)

ドイツ人の恋愛は、スペインなどラテン系のように真っ赤に燃える情熱的なものではなく、もっと冷静で、知的で、それでいて熱さをたたえた、青い炎のようなものではないでしょうか。

以下、そんなドイツ人との恋愛で使える表現集をまとめていきます。

1.Chillen

まず、Chillenというのは英語のChill(ゆっくりする、リラックスする)からドイツにやってきた語彙のようです。英語の意味と同様に、ゆっくりしようぜ、リラックスしようぜ、という風に使います。

通常、男友達同士で使う際には「まあ、特にやること決めてないけど、家でうだうだビールでも飲んで時間を潰そうぜ」的な意味に使われます(ホモ的な意味はない、はず)。

ただ、これをドイツ人男性が女性に対して使ってきたら要注意です。特に二人きりで、以下のようなコンテキストで使ってきたら、基本的にはベッドインを狙っています。

「Lass uns chillen und Netflix gucken?」

一緒に家でNetflix(映画サイト)でも見ながらゴロゴロしない?

どこの国でも男が女性を誘う文句は似たようなものですね。

2.Kuscheln

直訳すると「ぬくぬくする」「もふもふする」「寄り添っていちゃいちゃする」的な意味です。男女間では言わずもがな、かわいらしい犬がいたらもふもふしたくなる際にも使います。

ただ、このKuscheln、性的な意味合いよりも、どちらかというと愛しいものに向けられる愛情表現的な意味合いのほうが強い気がします。ですので、別に性的な行為なしに、朝恋人とちょっとぬくぬく抱き合ったり、寒い日にソファーの上で一緒にぬくぬくしたり、といった際などに使用されます。

ちなみに、Kuscheltier(もふもふする動物)でぬいぐるみ、という意味です。

3.Ich liebe dich

世界で最も知られているドイツ語のフレーズではないでしょうか。その名の通り、私はあなたを愛しています、という意味で、フランス語やスペイン語のとろけるような「愛している」に比べ、なんかドイツらしく角ばっている気がしますが、気にせず使いましょう。

ちなみに、似たような言葉で「Ich habe dich lieb」というのがありますが、これはどちらかと言うと自分の子供とかに使う言葉のようです。

4.Schatz

日本語でどんな言葉にあたるのか、訳するのは難しいですが、カタカナ語を当てはめるなら「ハニー」とか「ダーリン」とかにあたるのではないかと。ちなみに、本来の意味は「宝物」ですので、「私の大事な人」「私の宝物」的な感じで呼ぶときに使われます。こちらも、あまり恥ずかしげもなく、よくつかわれる用語です。

5.scharf, hübsch, süß, schön, hammergeil

全部「きれいだね」「かわいいね」「素敵だね」と言う意味ですが、少しずつニュアンスが異なります。「scharf」は英語の「hot」的なニュアンスで、「性的魅力が溢れているね!」「セクシーだね!」という意味ですので、面と向かって女の子に使うというよりは、友人同士でこっそり話すときとかに使いましょう。

「hammergeil」も「なんだあの娘(イケメン)、めっちゃイケてる」とか「やっば」とか、そんなニュアンスかと。なので、無難にほめたければ「hübsch」か「schön」がいいと思います。

ちなみに、「du bist nett」という男泣かせのフレーズがあり、日本語で言うと「あなたはいい人ですね(友達として)」という意味ですので、あまり性的魅力は感じないし、そんなに面白くもないけど、友人として別に嫌いじゃない場合によく使われます。

夜のドイツ語

さて、ここから夜のドイツ語講座です。性的な語彙のドイツ語は、割と英語から拝借していることが多いので、同時に英語の勉強にもなりますが、試験には決して出題されません。

1.mit jemandem Sex haben

ストレートに「性向をする」、という意味です。英語同様、machen(する)ではなく、haben(持つ)になるところに注意してください。ただ、いくら直接的な表現を好むドイツ人でも、こんなストレートに相手を誘いはしないかと。基本的には、英語同様、「mit jemandem schlafen」(一緒に寝る)というほうが好まれる気がします。

2. Blowjob

口淫です。この「Blowjob」自体は英語からの拝借ですので、ドイツのみならず英語圏でも使えます。ちなみに、応用編として、体の部位の後に「-Job」をつけると、その部位を使ってする意味になりますので、使ってほしい部位があったら言ってみましょう、可能な限りやってくれるはずです。

ちなみに、ドイツには公的機関が存在し新しい言葉がドイツにできるたびに、女性名詞、男性名詞、中性名詞のどれにあたるのかを協議するという噂を聞きましたが、協議会のおじさんたちはこういう言葉まで大真面目に協議するのでしょうか。

3. Ich komme!

日本語の「イク」にあたります。ただ、字義として存在することと、それが本当に使われるかはまた別の問題で、実際に行為中にこんなことを叫ぶドイツ人はあまり見ない気がしますが、どうでしょう。

4.Reiten

騎乗位のことです。「reiten」自体は、乗馬する、というドイツ語の動詞ですので、それをベッドの上で行えば騎乗位になります。ちなみに、「doggy style(ドギースタイル)」はバック位のことで、無論、犬のドギーのおこなう姿勢からその名が名付けられました。

5.アオ!(綴り不明)

痛いときにつかいます。痛かったらこういえば、もうちょっと優しくしてくれます。

ちなみに、用語や単語に関しては個人差があると思いますので、間違っていたり、私のパートナーはこうだよ、という人がいたら是非ご指摘ください。