ドイツの大学の講義と日本の講義の違い:なぜドイツの授業は魅力的か?

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毎年、ドイツの大学・大学院には大勢の外国人留学生が訪れます。その数は、約30万と言われており、将来的に増加していく見込みです。

Nach vorläufigen Zahlen des Statistischen Bundesamtes lag die Zahl aller ausländischen Studierenden im Wintersemester 2014/15 bei fast 320.000 – mehr als eine
Verdoppelung seit 1996.

『差当り、2014年度冬季セメスターに入学した外国人生徒の数はおおよそ32万人であり、これは1996年の際の数値と比べて、ほぼ2倍程度である。』

ちなみに、2014年度5月時点で日本にいる総外国人留学生の数が18万人程度ですので、ドイツの2014年度入学生とのみ比較しても2倍程度違います。

2014年5月1日現在の留学生数は、184,155人(対前年比16,010人(10.0%)増)であり、留学生数の多い国(地域)は中華人民共和国(94,399人)、ベトナム(26,439人)、韓国(15,777人)でした。※ うち、高等教育機関に在籍する外国人学生数は139,185人、日本語教育機関に在籍する外国人留学生数は44,970人。

勿論、EUなのでビザの申請など手続きがドイツのほうが容易なのも原因の一つとして考えられますが、それ以外にも、ドイツの教育機関がこんなにも多くの外国人を惹きつける魅力があるはずです。

今回は、ドイツの大学院の授業の、日本との違いについてまとめていきます。

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ドイツの大学・日本の大学の違い

さて、まず私は厳密にこの2つを比べることができません。私が日本で通ったのはBachelorですし、ドイツで通っているのはMasterです。ただ、ドイツのMasterの授業はBachelorと重複している部分もありますので、一応比較対象にはなりえると思います。

もう少し細かく言うと、私が通っているのはドイツの『Universität(大学)』であり、同じく高等教育を受けられる『Hochschule(単科大学)』とは違います。今回私が比較できるのは、以下の2つです。

日本の私立大学vsドイツのUniversität(以下、Uniと表記)

以下、それぞれの項目を見ていきましょう。

1.講義の質

何を持って講義の質が『良い』『悪い』なのかは私には厳密に定義できませんが、講義の面白さであればドイツの方が面白いです。ドイツのUniでは、理論的な部分と、実践的な部分の学ぶと言われています。

例えば、私の通っている学部のInternational Human Resourceという授業では、まず国際市場における人材教育や国際戦略のカテゴリを学んだあと、ケーススタディとして外国の文献やレポートをいくつか読み、このケースではどのカテゴリが使われているのか、というディスカッションなどを行います。ディスカッションは、隣の人とだけではなく、4~5人のグループで議論を行うこともあります。

対して、日本の講義は、セミナーや少人数グループ授業でもない限り基本的に講師が一時間半話しっぱなしだったと思います。公平さを保つために書いておきますが、正直私は大学時代あまり講義に興味が無く、積極的に取り組みもしませんでしたので、よりつまらなく見えたのかも知れません。

ただし、中には個人的に面白いと思う講義もありました。セミナーで、講師との距離が近い授業などは面白かった覚えがあります。ドイツの講義が面白い要因は、講師との距離が近いからかも知れません。質問などもとてもしやすいです。

また、授業はドイツ語や英語など、私らにとって他言語で行われますので、一語も聞き漏らすまいと割と必死になって授業に集中します。ただし、前回の記事でまとめたように、講義の途中にゲームなどしている生徒もいますので、ドイツ人にとってはもしかしたらあまり新鮮でなく、面白くない可能性もあります。

2.教材の質

講義はほぼ全てパワーポイントを教室の前面に映し出して行われます。このパワーポイントは基本的に講師のお手製で、それを作るために学生のバイトを雇うこともあります(極めて高い英語力とドイツ語力を要する学生求む、と言われて私は断念しました)。

このパワーポイントの内容は、在学生用のサイトで自由にダウンロードすることができ、予習・復習にはもってこいです。推奨される文献などはありますが、基本的にはこのダウンロードシステムで完結していますので、教科書を買う必要はありません。

日本の方はどうかといえば、私が在籍していたときと時代が変わっているかもしれませんが、講師が黒板に板書したり、パワーポイントを使うこともあったり、という時代だったと思います。

ただ、パワーポイントを利用するにしても、ドイツの講師はジェスチャーを使ってジョークも交えながら、面白おかしく説明するのに対し、日本はなんとなく棒読み感で、面白くなかった覚えがあります。この辺はもしかしたら私の思い出補正かもしれません。

3.講師の質

多分、肩書きや論文、物事のとらえ方という観点であれば、日本にも素晴らしい教授がたくさんいます。ただし、どちらが教え方が上手いか、と聞かれると、私はドイツの講師のほうを押します。

まず、非常にプレゼンが上手いです。私は社会人も経験していますので、かなり多くの人のプレゼンを見ていますが、ドイツの講師の人々は『人を惹きつけるプレゼン』を行っています。

これは、目線や声のトーン、時に交えるジョークや雑談など、様々な要因が絡んでいると思いますが、1時間半の授業をあまり苦痛に感じません。

対して、日本の教授の方ですが、言っている内容、物事のとらえ方などは素晴らしいことを言われている方もいると思うのですが、プレゼンが上手いとはあまり思いません。ただ、中には、一度民間企業で働いた経験がある人が教授職についていたりするケースもありますが、そういった場合にはさすがにうまいなと思ったことがあります。

4.まとめ.

よく言われていることだと思いますが、日本人はアウトプットが苦手、という話をよく聞きます。対して、ドイツの講義を受けている限り、彼らはアウトプット前提で教育をおこなっているように思います。

アウトプットの相手は、隣の席の人であったり、グループであったり、あるいは教授であったりとその時々によって変わりますが、自分の意見を言うのが好きな人、などはそちらの方が性にあっているかも知れません。

5.おまけ(サークル活動について)

日本の大学生活の花はサークル活動だとも言われていますが、ドイツではサークルという概念はありません。代わりに、Vereinというクラブ活動が、その地域に存在していたり、あるいはスポーツセンターで週に2~3回運営されているスポーツプログラムに参加したり、はたまた友達同士でサッカーやバスケットボールのチームを作る、などの選択肢があります。

もちろん強制ではありませんし、日本のサークルのようにべったり仲良し、というわけでもありませんので、程よい距離感を保って仲間を作ることができます。タイミングとしては、別に新入生になったときでもいいですし、数か月タイミングを見計らって、落ち着いてから参加しても問題ありません。

いずれ、このVereinにも触れようと思いますが、注意点としては、割と管理が雑で、仕草が荒っぽいので(おまけにドイツ人は体がでかい)、格闘技やラグビー、バスケなど、フィジカルの接触があるスポーツはケガをしやすいです。

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