ドイツの大学院を卒業して思う:社会人からの海外留学のメリット

私のドイツ留学は、日本での就職を経て、4年勤めた会社を退職後に、ドイツの語学学校で一からドイツ語を学ぶ、というところから始まりました。その後、紆余曲折を経ましたが、ドイツ語の試験をパスし、大学院に合格、最終的にヨーロッパで仕事を見つける、という段階まで来ました。

とりあえず、私の「一からドイツ語を勉強し、ドイツの大学院に入り、ドイツで就職する」という目標は達成されたことになりますので、今回は、私が思う「海外留学」全般に関するメリットについてまとめていきたいと思います。

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海外留学のメリットとは

もちろん、海外留学にはメリットだけでなく、デメリットもたくさん存在しますし、私もこちらに来てから得たものも多い反面、失ったものも多いです。ただ、今回はそういった暗い部分は置いておいて、留学のメリットの部分に光を当ててみようかと思います。

1.視野が広がる

「視野が広がる」というとどうも就活とかで使われるような俗的なにおいがして好きになれないのですが、心理学的に言うと、認知スキーマが拡充する、といったところでしょうか。

要するに、同じ生活習慣、同じ環境で過ごしていると、人間は一定のルール化で固定されたスキーマのもとでしか活動できなくなります。すなわち、頭が固くなります。なので、新しいアイデアを出すには、社外でも自分の活動領域を超えた経験をどんどんしろ、と人事マネジメントの世界ではよく言われており、特に、海外に来るとその効果が高まる、というわけです。

ただ、コンタクト理論によると、ただ物理的に海外に身を置いたり旅行などをしているだけでこの視野が広くなるわけではなく、実際にその土地の人と仕事、勉強、生活などをともにし、文化のギャップをどんどん感じ、失敗してもいいから真似してみることが必要だそうです。

私が思う、海外留学の一番の魅力はこの「視野が広がる」というところかと思います。これは、海外旅行のようにその国の表面をなぞるだけでは得られない、もっと知覚に根差した認知心理学的な問題ですので。

2.語学力が向上する

この「語学を向上させる」というのは私の留学当初の最大の目標の一つでもありました。不思議なことに、大学院在学中に英語のほうが向上し、ドイツ語は思ったより向上しませんでした。

ドイツ語、英語ともに話す機会は同じ程度だったと思うのですが、文献を読む量、論文を書く量に関しては、英語のほうが圧倒的に多かったことが理由だと思います。聞く、話すだけでなく、読む、書くも語学の上達には必要なのだと、改めて実感しました。

確かに、語学学校を卒業後、ドイツ語でなにかを書く、という行為は、ほとんどしてこなかった気がします。

3.外国人の友人が増える

普通に酒を飲みに行く程度の友達もですが、いわゆる、大学・大学院の学生生活、苦楽をともに乗り越えた外国人の親友ができます。

面白いことに、私はドイツ人の友達はたくさんいるのですが、私の本当に仲のいい親友となると、ロシア人とか韓国人とか、いわゆる「留学生グループ」になります。

多分、これは同じ境遇にいる者同士だからではないかと思います。外国人ならではの気苦労、ドイツ人との違い、などを分かち合うような会話は、やはりドイツ人よりも、別の国から来た留学生とのほうがしやすいです。

4.海外で就職しやすくなる

もちろん、海外の大学・大学院を出なくても海外で就職することは可能でしょうが、やはり難易度が変わってきます。まず、海外の大学には留学生向けの就活イベントがあり、そこで人事の人たちとコンタクトが取れたり、あるいは、ドイツ人の友人の伝手で、日本人を探している企業を紹介してもらったこともあります。

また、教授なども場合によっては知り合いの企業を紹介してくれることが多く、なんにせよ、現地で就学し、現地にネットワークを持っている、というのは大きなメリットになってきます。

5.キャリアアップにつながる

時と場合によりけりですが、自分のキャリアに即した適切な海外留学は、自身のスキル・キャリアアップの向上につながります。例えば、社会人経験を数年したあと、アメリカの有名大学でMBAを取得すれば、もっとも効果的なキャリアアップが描けるでしょう。

ちなみにドイツの大学院の場合、もう少し学術的な部分にウエイトをおいているので、直接のキャリアアップにはつながりにくいかも知れません。

6.面白い

最後に、特にキャリアアップには関係ありませんが、やはり面白いです。日本ではしてこなかった色々な体験ができますし(悪い意味でも、良い意味でも)、海外留学後に日本に帰るにせよ、現地に残るにせよ、人生の貴重な経験になることは間違いないと思います。

ちなみに、私のドイツの大学生活で心に残っているのは、アラブ・トルコ人vsアジア人でキャンパスを舞台にガチの雪合戦をやったこと、汚い湖で泳いで高熱が出たこと、卒論のデータを集めにワルシャワに遊びに行ったこと、などです。

人生万事塞翁が馬、以前の記事で海外留学のデメリットに関して記しましたが、結局、留学が今後の人生にどう響いてくるのかは、本人次第ですし、多少は運の要素もあります。

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